いましましい
何にそんなに腹を立てた?
非常に癪(しゃく)に障ることがあると、この形容詞が口をつきます。
「あの勝ち誇った態度がいまいましい」「わずかのスピード違反で捕まるのはいましましい」など。
この「いましましい」、もとは「腹立たしい」というほどの意味ではなかったようです。
漢字では「忌々しい」と書きますが、「忌む」は禁忌として避けることであり、「忌む」を重ねるほど、「忌々しい」には穢れ(けがれ)を恐れる意味合いが強かったようです。
ただ、時代が経つにつれて、「いまいましい」は「不吉である」「演技が悪い」という意味合いが濃くなったみたい。
演技が悪いことには腹立たしいことが多いようです。そこから、「癪に障る」「腹立たしい」という意味が生まれてきたようです。
「人生の土俵では怒った方が負け」
この言葉は、今から40年前に京都へ赴任した時に、時の大覚寺大僧正味岡良戒師に色紙に書いて頂いた言葉です。
「怒りは敵と思え、勝つことばかり知りて負けることを知らざれば・・・・」
家康訓にこんな言葉もありましたね。