二人のこれから

日常を、つれづれに・・・

「ひこばえに咲く」を読む

2020-10-08 | 読書

先日行った図書館で紹介されていた「ひこばえに咲く」玉岡かおる著 を読みました。玉岡さんの本は初めてです。

読みだすと、引き付けられて夜寝る前を主に読み、今日は、台風の接近で家にいたので一気に読み終えました。

舞台は青森、岩木山の描写が折々に出てきます。青森の人たちにとっては見守られているような存在感のある風景なのか・・・と想像しました。
主人公、上羽硯(ケン)は 自宅の土蔵をアトリエとして、売る為でもなくひたすらに大作の絵を描き続けた画家です。

銀座に画廊を持つ香魚子(かなこ)によって晩年に脚光をあびるケンです。そのケンをオヤブンと慕うフク、どちらも実在の人物がいるようです。


フクの若い頃に、東京で百合子(宮本百合子)と出会っていることも書かれていますが、
この時期にフクは精神的な成長を遂げたのでは…などと想像しながら読むのも楽しかったです。
百合子の獄中の夫、顕治との手紙は「獄中への手紙」という本となっているらしいです。
その本も読んでみたいと思っています。

実在のモデルがいて、それを本にする場合はそのご家族のこともあり、いろいろ気を使うことでしょうね~~

フクが一途にケンを慕い、恋心を抱いていたことも想像できます。二人のことだけでも物語になりそうですが、この本はいろんな人たちの人生を交錯させて、物語に作り上げている・・・作者の力量でしょうね。

久し振りに、読み応えのある本を読みました。
玉岡かおるさんの他の本も読みたくなりました。忙しく過ごしている最近は、本をじっくり読むことを忘れていましたが、やっぱり本は いいな~~~


読む幸せ

2019-10-03 | 読書

いつも何冊かの本が私のかたわらにあります。

ちょっと一区切りついた時・どこへも出かけない日・夕食の準備に取り掛かる前の少しの時間・そして、寝る前のベットで・・・そんな短い時間に、本を開きたくなります。
これは、子供のころからの癖かもしれません。少しの時間でも本を読めることで幸せを感じます。

飽きもしないで、原田マハさんの本です。昨日、今日で短編の「常設展示室」と「永遠(とわ)をさがしにを」読みました。

 

 

「常設展示室」は六つの短編集でした。いつものことながら、自分が体験できない世界を垣間見せてもらいます。そのストーリーの中での登場人物のことを想像したり、その人の気持ちを推し量ったりすることが楽しい!です。

「永遠(とわ)をさがしに」は世界的な指揮者の父と暮らす16歳の娘、そこに新しい母がやって来ます…
小鳥が逃げた。と、鳴かないカナリアを導入部分にして、新しい母との愛情(友情かも・・・)その生活の日々から家族が再生していく物語でした。体験できない楽器の演奏を基軸に人が人を想う広義の愛に涙しました。

 どちらも、一気に読みました。今更ながら、本を読むっていいな~~と、思っています。


「潜航せよ」 を読む

2019-09-24 | 読書

先日、Tさんが図書館で借りてきた本を何気なく見ていて、私の読む本とは、ジャンルが違う本だな~~・・・と思っていました。

「潜航せよ」という角川書店発行・福田和代さんの本でした。2013年初版の本です。

 

 

 

舞台は人口十三億を誇る中国、この国は一部特権家庭によって支配されている。
劉暁江(りゅう ぎょううこう)を艦長とする094型原子力潜水艦≪長征七号≫は今から三か月の任務に就く・・・というところから物語が始まる。

初めて聞く潜水艦の内部のようすが説明されるのが、おもしろいと読み始めると止まらない・・・・

それにからめて、長崎県対馬の航空自衛隊、海栗島分屯基地へ転任の安濃という主人公を中心に、潜水艦長征七号の潜水して数か月にもわたる中国の軍隊の様子に物珍しさもあり、物語の展開に、ぐいぐいと引き付けられて読み進んでいった。
ジャンルが違うなどと考えていたのが嘘のようで、忙しい合間をぬって読んでしまった。

作者が女性ということも、関心を持ったひとつかも・・・

はじめに感じた、サスペンスだけではなく、いろんな人の感情が巧みに描かれているのに引き付けられたのかもしれません。


原田マハさんの本

2019-06-10 | 読書

飽きずに 原田マハさんの本に引き付けられています。
自分の体験できないストーリーにも魅力があります。又、展開の面白さは読みだすと止まらない・・・

Tさんの入院中に三冊を読みました。

 

 

明日は図書館に返しに行って、まだ読んでないマハさんの本があれば借りてきましょう。
それにしても本を読むって、楽しい!!


終日、読書の日

2019-04-12 | 読書

少し前から原田マハさんの本の魅力にとりつかれて、彼女の本を読み続けています
昨日はぽっかりと予定のない日でした。よみかけの「翼をください」を読みだすと、もう止まりませんでした。

ここで止めよう・・・などという気持ちにならず、ひたすら朝から読み続けました。
ぐいぐいと読者を引っ張って離さない作者の力です。

 


実際にあったこと(1939年毎日新聞の社用機「ニッポン」の世界一周飛行)と、アメリカの女性パイロット・イアハート(太平洋上で失踪)を絡ませて物語に仕立てているのですが、読んでいてリアルに現実のことのように錯覚しそうです。

一人一人の顔形・性格まで浮かんできて想像しながら読み進めました。

 

 

そして今日は、「でーれーガールズ」を・・・平成23年祥伝社発行の本です。 こちらは昨日の「翼をください」とはがらりと変わり、漫画家となった主人公が高校時代を過ごした岡山での講演を頼まれて行くことから、物語が展開して、高校時代の友人との再会が出てきます。

読んでいるうちに自分の口角が上がってきているのがわかります。いつの間にか〇十年も前の高校生に戻り、あ~こんなことあった、あった! と当時のことが思いだされます。 久し振りにこんな気分にさせてもらって、読んで良かったと思える本でした。

年賀状だけのお付き合いになってしまった高校時代の友人の顔が浮かんできて、むしょうに逢いたくなりました。

恋に恋をしていた・・・確かにあった17歳の青春を思い起こさせてくれた本でした。

本を読むって 本当に楽しい!

子供の頃、お手伝いもしないで本を読みふけっていて、母によく叱られた本好きの精神は これだけ年を重ねても健在のようです。