村上春樹
『女のいない男たち』★★★
文庫本にて再読
2016年10月10日 第1刷
再読の方が味わいを感じるのはなぜかしら?
しかし文庫本ってこんなに高かった?
あまり意識していなかったけどレジで700いくらって言われて驚いた。
電子書籍があるにせよ、タバコの値段みたいに気づくと上がってる?
それはBOOK-OFF♪~が繁盛するわけだ。
ハードカバーで読んでいるわけだから急いでないし。
簡素な装丁でそれも再販で。。
この文藝春秋は製本がキレイだけど、
新潮文庫なんて未だにガタガタで「悪本」
でもそれには理由があって“天アンカット”だから。
(茶色の紐のせい→スピン)
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「ドライブ・マイ・カー」
世の中には大きく分けて二種類の酒飲みがいる。ひとつは自分に何かをつけ加えるために酒を飲まなくてはならない人々であり、もうひとつは自分から何かを取り去るために酒を飲まなくてはならない人々だ。
「うまく説明できないんだけど、あるとき急にいろんなことがどうでもよくなってしまったんだ。憑きものがすとんと落ちたみたいに」
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「イエスタディ」
「そういうのってきつい?」と彼女は尋ねた。
「そういうのって?」
「これまでに二人だったのに、急に一人だけになるってこと」
「ときには」と僕は正直に言った。
「でも、若いときにはそういう淋しく厳しい時期を経験するのも、ある程度必要なんじゃないかしら?つまり人が成長する過程として」
「君はそう思う?」
「樹木がたくましく大きくなるには、厳しい冬をくぐり抜けることが必要なみたいに。いつも温かく穏やかな気候だと、年輪だってできないでしょう」
「好奇心と探究心と可能性」
「そのようにして僕らは年輪を作っていく」
「夢というのは必要に応じて貸し借りできるものなんだよ、きっと」
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「独立器官」
「紳士とは、払った税金と、寝た女性について多くを語らない人のことです」とあるとき彼は僕に言った。
「機転といえば、フランソワ・トリュフォーの古い映画にこんなシーンがありました。女が男に言うんです。『世の中には礼儀正しい人間がいて、機転の利く人間がいる。もちろんどちらも良き資質だけど、多くの場合、礼儀正しさより機転の方が勝っているって。その映画をごらんになったことはあります?』
「私とはいったいなにものなのだろうって、ここのところよく考えるんです」
「ナチの強制収容所についての本を読んだことがきっかけになって、そういうことを真剣に考え始められたわけですね」
「私が今いちばん恐れているのは、そして私をいちばん混乱させるのは、自分の中にある怒りのようなものなんです」
強制収容所。そう、彼はある意味では正しい予見を持っていたのだ。自分とはいったいなにものなのだろう、最近になってよくそう考えるんです。
恋煩い
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「シェエラザート」
『千夜一夜物語』
「私の前世はやつめうなぎだったの」
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「木野」
人間が抱く感情のうちで、おそらく嫉妬心とプライドくらいたちの悪いものはない。
「両義的」
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「女のいない男たち」
純粋な告知。修飾のない事実。ピリオド。
僕らは出会いの時期を間違えたのだ。待ち合わせの日にちを間違えるみたいに。時刻と場所は合っている。でも日にちが違う。
知と無知との間の任意の中間地点で見知らぬ相手と待ち合わせること。
「あなたは背中を撫でるのがとてもじょうず」
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----------------------------<録画から>
ちょっと重い
ヒトラー『わが闘争』
~封印を解かれた禁断の書~
外国人に対する憎悪
余所者に対する拒絶反応、独裁者に対する憧れ
バイエルン州 ミュンヘン
ユダヤ人の全滅
「こんなバカげたことが起こるはずはない」
ドイツの法律 著作権法は70年
本の有害性
残虐な思想や意味のない思想
個人的な恨み
独自の世界観
人生の危機に陥ったヒトラーが独房で自分自身を見つめて書いた書物です。
ヒトラーはユダヤ人に固執していました。
気に入らない人間は殺す“Giftgas”
民衆扇動罪
大きなタブー
「現実があまりにも複雑だと人々は逆にシンプルな説明を好むようになります。何もかも明確にしてくれる単純な論理
人は分かりやすさに惹かれるのです」
ナチスドイツの崩壊から70年
「世の中の変化は突然訪れるのです」
強い恥
「若者達に警鐘を鳴らしたいのです」
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ヒトラー暗殺計画
悪魔の強運に守られていた男
愚かな犯罪者
ヒトラーが政権を奪った後に企てられ失敗した暗殺計画は30あまり。
1930年代後半ヒトラーはドイツ国民のほぼ9割から支持を得ていました。
何百万という人々がヒトラーに熱狂していたのです。
「多くの血が流されないように」
「わたしは神の摂理に守られている」
ユダヤ共産主義
生存圏
ヒトラーが発した命令の非人道性は過去のいかなる戦争をも上回るものでした。
移動虐殺部隊が同行
人生で最も永い5分間
ロンメル
総統大本営「狼の巣」
ラステンブルグ
ワルキューレ作戦
ドイツ国内の有事に備えて予備軍を集結し動員する計画
ヒトラー暗殺計画に関係した者達は軍を除籍され裁判にかけられました。
彼らに下された判決は死刑でした。
裁判長ローラントフライスラーは既に何千人も死刑台に送っていました。
死刑判決が下ったのはおよそ200人
その中には元帥1人、大将19人、大佐26人、大使2人、外交官7人、大臣1人、そして警察長官が含まれていました。
多くの人が暗殺を試みたヒトラー
最後は自分の意思で自らの命を絶ったのです。
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ヒトラー最後の日々
総統官邸の地下壕
1945年4月20日
政権の掌握から12年余り、そして敗北と死を迎える10日前
地下9M
天井の厚さは4M
ベルリンの街は廃墟と化
「ドイツ軍はことごとく敗れベルリン陥落は確実でした。ヒトラーは徹底抗戦を命じましたが、軍は攻撃しませんでした。
自分に逆らうものがいることにヒトラーは衝撃を受け、最悪の事態にがく然とします。
彼はその場に崩れ「終わりだ 自殺する」と言いました」
「彼は生きて捕まるのを恐れていました」
狂信的なナチ党員
ゲッベルス夫妻
青酸カリ
アーリア人
「結婚した二人は自殺の準備をしました」
ブロンディ
ムッソリーニ
菜食主義者のヒトラー
「ヒトラーは下あごが変形していました。口の中を撃ち抜いて自殺したのです」
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