あのころ、56 - 国鉄時刻表

2020-01-13 12:15:43 | グッズ全般

慌ただしくお正月休みも終わり、ちょっとのんびりと過ごせる連休となったので、ぶらり書店へ行ってみると、「交通公社の時刻表完全復刻版1964年9月号」があったので購入してみました。超特急ひかり号が登場する直前の号です。


交通公社の時刻表完全復刻版1964年9月号の表紙カバー

1960年代の時刻表を興味津々で手に取りページをめくりましたが、正直な感想は、「濃密」、この一言に尽きます。黄金時代の東海道本線のページには、第1こだま、東海1号、六甲、桜島、はと等の名称がずらりと並んでいます。東京駅を7:00に出発する「第1こだま」は大阪駅に13:30到着 - 片道6時間 - まさに「旅」です。西鹿児島や北海道には、丸一日かかります。

一方、時刻表の後半に掲載されている民鉄等のページには、帝都高速度交通営団の欄がありますが、(当たり前ですが)銀座線と丸ノ内線、日比谷線しかなく、日比谷線は東銀座~霞ヶ関間がまだ未開通として掲載されています。他社線もそうですが、まだのどかな感じがするダイヤで、今の過密さを誰が予想できたでしょうか。

食堂車の案内では、東海道等で走る電車急行での「お寿司」の一覧が - たい:25円、まぐろ:20円、のり巻き:40円など - 航空機の時刻表では、東京-札幌間を約1時間10分で結んでいますが、料金は11200円などと記載されているなど、ページをめくる度に新しい発見があり、とても刺激的です。

しかし、当時は当時で色々と問題や課題、不便や苦労などがあったのだろうと思うと、一概に「あの頃は良かった」とは言い切れないのでしょう。

まだまだ書き足りないところがありますが、56年前は本当に国鉄が全国を駆け巡っていたことがわかる一冊かと思われます。


カバーを外した本体の裏表紙

コメント
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