島八段の先手で角換わり腰掛銀の同型に。
島八段は流行の▲2六飛ではなく▲2九飛を選択。
調べてみたら、この手はH3年に初めて指されていて、もう15年以上になるんですね。もちろん、結論は出ていません。(出てたら指さない)
70手を超えていますが、まだ定跡の範囲。70手を超えても定跡があるのは、この戦型だけではないでしょうか。代表局は名人戦第3局▲羽生挑戦者-△森内名人戦(H17・5・12)
前例は全て、2図で▲3四銀なのですが、島八段は▲1五香と捨てて一歩を入手し、△同香に▲2六歩と来ました。
この手は初めて見たので長考。
「おかしい。この手で先手が良いのなら、誰かがとっくに指しているはずだ。こっち(後手)が良くならないと、おかしい」と理屈っぽいことを考えながら88分。
△2一玉と角を取りに行くのは▲4一銀や▲3三角成で受け一方の展開になるので、棋風に忠実に△7四香から攻め合うことに。
激しい攻め合いに。▲3三歩成は詰めろにならないので△7七歩成▲同桂△同香成で際どく勝ち。
ですが3図では▲4三歩成と成る手があります。△同歩なら▲3三歩成で△7七歩成に▲3二と、の時に△同飛はもちろん、△同玉も▲3三銀△4一玉▲4二金で飛を奪うことが出来るので、後手からの攻めを緩和できる、というわけ。
同じようでも▲3三歩成を先にして▲3二と△同玉▲4三歩成は△同玉で飛が移動せずに済みます。
これも勝ちと読んでいたのですが、約20手後の先手の持ち駒を勘違いしていて、危ないところでした。「飛香歩たくさん」と思っていたら実際は「飛桂香歩たくさん」で、桂が一枚あるとないでは、天の地ほどの差。ここは週刊将棋に出ると思うので、詳細は省略します。
実戦は3図で▲6八金右だったので△8七歩成から攻めて
までで勝ち。後手玉は詰めろではないので、先手玉に詰めろの連続で行けばよいので、分かり易い局面になっています。
ようやくリーグ初勝利で1勝2敗に。一応、4戦目以降が消化試合にならずに済みました。引き続き頑張ります。