・竜王戦第1局、立会人は加藤一二三九段。封じ手開封ではまず1通目の封を切って取り出し「えーと、これは、うーんと・・・」
そして2通目も同じようにして「えーと、これは、うーんと・・・」
そこで森下九段が「先生、どうかされましたか」と声を掛けて
加藤先生が僕に「えーと、これはどう指すという意味ですか?」
▲86歩をゆびさして「歩で歩を取るんです」と説明すると「なるほど、封じ手は▲85歩です」と読み上げてくれました。1通目を切ってから2分くらいは経っていたような(笑)
封じ手記入は動かす駒に丸印を付けて動かす場所に矢印を引っ張るんですが、▲86歩に丸を付けて、後手の△85歩が配置してある場所に矢印を引っ張ったので、後手の歩と矢印が重なって見にくかった、という理由だったそうです。
▲86歩に丸が付いている時点で歩ですから、1つ上にしか進めないんですが「そうなんだけど、万が一間違えたら大変なので確認するまで読めなかったんですよ。」とは律義な加藤先生らしいですね。
打ち上げでは昭和矢倉の話などをお聞きしました。矢倉戦の定跡が今とはあまりに違うので、当事者に聞かないとわからないことが多いです。それにしても加藤先生の記憶力はすごくて
「ああ、それは何年何月何日の何々戦で、それは僕の新手。42歳で若くて精神的高揚からあの手が浮かんだの」
「42歳というのは熟練の域では・・・」と返すと
「ううん、僕の42歳は精神年齢は24歳だって名人就位の祝辞で言ってくれた人がいたの。で、あの手の後に中原さんがこう来て・・・(以下延々と続く)」
とても楽しいお話を聞かせて頂きました。
・一口馬主のグランシャルム(牝2)が16日(日)東京でデビューしたので現地応援。ミッションモードの下という血統。
結果は3着で上々のスタートを切ってくれました。ケガがなければ未勝利は勝てそうなので、とにかく順調に行って欲しいです(これが一番難しい)
・WIN5は初戦投了。ツルマルネオは前走が引っ掛かったフラガラッハにちぎられていたのに加えて鞍上が強調材料に欠けるので切りなんですが、武士沢騎手はこの日4勝。府中牝馬SはWIN5で塗った3頭で決まっているのに、追加購入した馬券が当たっていないというちぐはぐさ。