マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

五条野ダイジグサン

2008年12月21日 08時28分04秒 | 橿原市へ
体育の日に宮迎えが行われた橿原市五条野の春日神社。

トヤのヤドでヨバレの宴を終えたあとは再び神社へ参って宮送りが営まれる。

今日は同神社の祭礼のひとつでダイジグサン参り。

上、下の内垣内の氏子13軒はロウソクを点した高張提灯を担いで大神宮に集まってくる。

お餅、お神酒、塩などを供えてトヤは灯明に火を点す。

年長者が前に立って一同は般若心経を唱える。

特別な神事もないダイジグサン参りは稲刈り前の祭礼である秋祭りのあとに行われるもので刈り始めの儀式だとされている。

2ヶ月後の12月7日、屋形を祀っていたヤドでトヤ籤が引かれる。

翌年のトヤを決める籤で、伊勢の代参で拝受したお札を使って引き上げる。

当たったトヤが初めて営むのがダイジグサン。

何度かしたがやはり緊張するもんだと仰ったトヤさん。

戦前は桑畑を栽培してカイコを飼っていた。

所狭しに置かれたカイコの棚。

寝る場所がなくて、少しの棚間が寝床。

ムシャムシャと食べまくるカイコの音で寝られんかった昭和13、4年。

その後の戦中時代は甘藷栽培に転化した。

軍に売って儲けた時代から戦後は稲作。

時代変化による作物の文化変遷話にトヤのじいちゃんは目を輝かせた。

(H20.10.16 Kiss Digtal N撮影)