マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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遠田町も唐古もゾウガイが消えた

2017年10月02日 08時46分51秒 | 天理市へ
天理市の檜垣町の正月の様相を拝見して帰路の道中に各地の正月状況を調べてみる。

まずは同市内の遠田町(とおだちょう)。

当地の正月飾りは平成26年の1月1日に訪れたことがある。

3年の空白はあるが、もしかとして・・が過った。

その勘はピタリと当たった。

心の中は当てってもほしくない正月の在り方は大きく変容していた。

遠田町には地区中央に春日神社がある。

そのすぐ傍に公民館が建つ。

左横は観音堂である。

神社にお堂ともその場には簾型の注連縄をかけていた。

注連縄は二本の笹に結わえている。

葉付きの笹竹が二本。

両側に葉があるから互い違いに組んでいたことがわかる。

その注連縄を「ゾウガイ」」と呼んでいたのは田原本町蔵堂にお住まいの守屋宮司である。

「ゾウガイ」注連縄はマエトーヤが製作して飾りつけすると聞いていた。

そのゾウガイを拝見する前に先に見てきたかった子守神社の正月飾り。

前回の平成26年は訪れていなかったから先に見ておきたいと思って歩いた。

そこにあった注連縄は本殿に架けていたが、一般的な形式であった。

ところが、だ。



妙なものがある。

本社殿に向けて倒すような恰好で葉付きの竹がある。

それも左右2本ともである。

倒したというか、まるで寝かせるような形式である。

これが形なのか、尋ねる人も居なくてさっぱりわからない。

異様な形式ではあるが、埋め込んだ竹筒に松、竹、梅がある。

左右に立てた門松である。

なんとなく大幅に簡略化されたような気がする。

その本社殿には鏡餅が数台ある。

クシガキもある鏡餅は氏子さんが供えたものだろう。



その状況ではあるが正月参拝を済ませて春日神社に移動する。

あっと驚く変容ぶりである。

先ほど参拝した子守神社とまったく同じ形式になっていた。

どこにも「ゾウガイ」の注連縄は見られないが、門松はある。



すぐ傍の観音堂もまったく同じだった。

遠田町を離れて再び帰路の道中。

たしか田原本町の唐古の神明社も簾型の注連縄があったことを思い出す。

現状はどうしているのか、と思って集落道を行く。

平成24年の9月23日に訪れた神明社の拝殿に簾型の注連縄があったので、綺麗な形、色合いの注連縄を観ておこうと立ち寄ったらなかった。

ここもすることはなくなったことにショックを覚えて現状を撮ることさえ失念してしまった。

(H29. 1. 2 EOS40D撮影)