マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

福住町氷室神社・垣内の風の祈祷は垢離取り

2022年06月08日 08時03分18秒 | 民俗あれこれ
長谷町から南に向かう。

峠を越えたそこは天理市山田町。

そこから西へ車を走らせると同市の福住町に着く。

目的地は中定の十輪寺。

カーナビゲーションには表示されない寺院を探して集落を動く。

立ち話をされていた二人の男性に尋ねたら、ここがそうだという。

紹介してくださった宮総代。

この日の朝いちばんに出かけた氷室神社。

本日の行事は神職の姿はない。

混雑しないように垣内ごとに参拝時間を決めて出向くコオリトリ(垢離取り)をしていたと、いう。

手水に竹箆を濡らして神社に参る。

この行為を33回繰り返すコオリトリ。

なぜに33回なのか、知らないという。

中定・十輪寺の地蔵盆法会がはじまるまでに足を伸ばして立ち寄った氷室神社。



33回のコオリトリの数を数える竹箆を確認した。

また、そのときたまたま遭遇した参拝のお二人。



願掛けに来られたようだ。

ちなみに日程は異なるが、中定に鎮座するハツオージさんでもコオリトリをしている、という。

茶畑の上の方にあるハツオージさん。

充てる漢字名は八王子神社。

ハチオージが訛ってハツオージになったようだ。

かつてハツオージさんのコオリトリは、各家がめいめいにしていたそうだ。

人によっては南天の葉を水に濡らして往復33回。

氷室神社同様の竹箆と同じ方法をする家もあった。

バラバラだったコオリトリの作法。

40年前、1軒について1人が参加し、階段下から社殿まで並んで、南天の葉を手送りする形に替えた。

一人で33往復するのもたいへんだから、バトンリレーのように手送りに替えたというコオリトリは、7月7日の朝6時にはじめるようだ。

(R2. 8.23 SB805SH撮影)
(R2. 8.23 EOS7D撮影)