茨木のり子の名詩「自分の感受性くらい」を、書きやすく改めました。
ぱさぱさに乾きゆく心を
人のせいにするな
水やりを怠ったのは私
水やりを怠ったのは私
気難しくなりしを
友のせいにするな
しなやかならざりしは私
しなやかならざりしは私
苛立つのを
親のせいにするな
下手くそだったのは私
下手くそだったのは私
初心忘るるを
暮しのせいにするな
そもそもがひ弱な志
そもそもがひ弱な志
ダメなこと一切を
時代のせいにするな
それは光る尊厳の放棄
それは光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
6節あって、最初の5節は「い(i)」音で終わる、韻を踏んだ形にしました。
この方が段違いで暗唱しやすい。
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法律の堅い仕事をしていると、「引用は一言一句オリジナルどおりに」って考えになりますが、それに拘泥して、覚えるべきものを覚えられなかったら意味がない。
茨木のり子の詩そのものではなく、茨木のり子が詩に込めた精神こそを我々は受け継ぐべき。
だとすれば、自由に改変して覚えていいんじゃないか。
そう思っています。
※ 他に例えば、諸葛孔明の「出師の表」とか、王陽明の「啾々吟」も、改変はしていませんが、自分の好きなところだけ、覚えています。