狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

甘い恋よ! 嗚呼。お前が翼を持っていなければいいんだが。

2017年02月13日 20時27分05秒 | 季節の御挨拶





 本日2月13日は、鎌倉幕府第3代将軍・源実朝が鶴岡八幡宮で甥の公暁により暗殺されその公暁も殺害された日で、イングランド王ヘンリー8世が5番目の妃だったキャサリン・ハワードを不義密通の疑いで処刑した日で、異端審問のため出頭を命じられたガリレオ・ガリレイがローマに到着した日で、スコットランドでグレンコーの虐殺事件が起こった日で、尾張藩で青松葉事件が起こった日で、「平民苗字必称義務令」が布告された日で、第二次世界大戦でイギリス空軍とアメリカ空軍が無防備都市宣言していたドレスデンを空襲した日で、GHQが改正憲法草案(マッカーサー草案)を日本政府に手交した日で、東京都教育庁が共産主義の教員246人に退職を勧告した日で、ソビエト連邦が国家反逆罪でソルジェニーツィンを国外追放にした日で、東京地検特捜部がリクルート前会長江副浩正ら4人を逮捕した日で、アンドリュー・ワイルズのフェルマーの最終定理の証明に誤りがないことが確認された日です。

 本日の倉敷は晴れたり曇ったりしていましたよ。
 最高気温は九度。最低気温はマイナス一度度でした。
 明日は予報では倉敷は曇りのち晴れとなっております。




 明日は、かつて千葉ロッテマリーンズの監督を務めたRobert John "Bobby" Valentineを褒め称え崇め奉りチョコレイトを貪り食う日ですね。
 もとい。
 明日は、女性達がチョコレイトなるものに愛情或いは願い或いは下心を込めて殿方に送り殿方のハートを射抜く日でありますね。
 街はチョコレイトなるものが乱れ飛んでいるようです。

 淑女の皆様。チョコレイトに愛を込めて殿方を愛の虜とする準備は整いましたか?
 或いは、下心をチョコレイトに込めて殿方に送る用意は整いましたか?

 明後日は決戦の日! というお方もいらっしゃる事でしょう。
 皆様の健闘を祈ります。

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『レイリ』第一巻/岩明 均(原作) 室井 大資(著)

2017年02月13日 14時43分19秒 | 漫画・ゲームに関する日記




 昨日の夜は、岩明 均(原作) 室井 大資(著)の漫画『レイリ』の第一巻を読んでいました。

 農民の娘であるレイリは、長篠設楽原の戦いの落ち武者狩りに巻き込まれて家族を失う。
 自身も殺されそうになった時、武田家家臣・岡部丹波守に命を救われて、その後の4年間丹波守に養われてきた。
 家族を殺されたレイリは、少しでも早く戦に出て丹波守の為に敵を殺し、最後は丹波守の盾となって死ぬことを望んでいる。
 その為に剣の腕を磨き続け、今では男達を打ちのめしてしまう腕を持つ。
 年端も行かぬ少女を戦に連れて行くことなど考えられない丹波は困惑していて……。


 まだ、1巻を読んだだけで1巻はそれ程物語が動いていないのですが、面白そうな予感がひしひしとします。
 岡部丹波守が登場して土屋惣三が登場するとなると……。
 天目山の戦いがクライマックスになるのかな?
 岡部丹波守の娘が土屋惣三の妻のはずなのだけれども……。
 
 とても面白そうなので続きを読んでみることにいたします。

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心の平安を得るという事は何かを諦める事だ。

2017年02月13日 12時55分21秒 | VSの日記





 遠い昔の事。
 狐と狐のお師匠様は群衆の中にいた。
 群集は何れも嬉しそうな顔をしていた。
 其処を通り抜けて花も人も見えない林の中へ來るまでは会話をする機会が無かつた。

 「お師匠様のやうに素敵な文章が書けるようになるには如何すればよいでしやうか?」と狐は突然お師匠様に訊いた。
 「修行が必要です」と答えた時のお師匠様の語気は強かつた。
 「修行ですか?」
 「例えば……。どんな主題でもよいので原稿用紙5枚分の文章を書いてみてください。書いたらその文章を原稿用紙2枚分迄圧縮してみてください。重複している言葉を削り、無くても意味が通る言葉を削り、言い換えると文字数が減る言葉を捜して言い換えて、原稿用紙5枚分の文章を原稿用紙2枚分にしてみてください」
 「そんな事が出來るのですか?」
 「出來ますよ。私達は普段は無駄な言葉を数多く使つているのです。意識して無駄な言葉を排除してみてください」
 「面倒な作業ですね」
 「意外と楽しいですよ。でも其れで終わつてはいけません」
 「まだあるのですか?」
 「原稿用紙2枚分に圧縮した文章を今度は再び原稿用紙5枚分に膨らませるのです」
 「は?」
 「普通に書いたら原稿用紙5枚分の情報量の文章を原稿用紙2枚分に圧縮したら、残り3枚に新たな情報を詰め込む事ができるでしょう? 残り3枚に新たな情報を詰め込むのです」
 「面倒な作業ですね」
 「意外と楽しいですよ。その作業を何度も何度も繰り返すのです。その文章がかちつと決まれば違う主題で同じ遣り方でまた書いてみるのです。其れを繰り返せば言葉を精練する感覚が磨かれます」
 「根気が要りますね」
 「意外と楽しいですよ。ただ、修行方法は他にも沢山有ります。他の修行方法を述べてみませうか?」
 狐は暫らく返事をしなかつた。
 するとお師匠様は初めて気が付いたやうにこう言つた。
 「悪い事を言いました。君が聞きたいのは技術についての事ではないのですね。然し其れは解つている筈です。心が動いたものを主題にするしかありません。貴方の心はとつくの昔から既に動いている筈です」
 狐は一応自分の胸の中を調べて見た。
 けれども其処は案外に空虚であった。思いあたるやうなものは何にもなかつた。
 「私の胸の中に是という目的物は一つもありません。私はお師匠様に何も隠してはいない心算です」
 「目的物が無いから動くのです。目的物があれば落ち付けるだろうと思つて動きたくなるのです」
 「今は其れほど動いてはいません」
 狐は変に悲しくなつた。分かつてない。お師匠様は全く何も分かつてない。
 「主題が見つからないのです。私の胸の中には何も無いのです。何も浮かんでこないのです。平ら胸なのです」
 お師匠様と狐は博物館の裏から街の方角に静かな歩調で歩いていつた。
 「悪い事を言いました。私は貴方に真実を話している気でいました。ところが実際は貴方を焦慮していまいた。私は悪い事をしました」
 垣の隙間から広い庭の一部に茂る熊笹が幽邃に見えた。
 「君は私が何故毎月、友人の墓へ参るのか知っていますか?」
 お師匠様の此の問いは全く突然であつた。然もお師匠様は狐が此の問いに対して答えられないという事もよく承知してゐた。
 狐は暫らく返事をしなかつた。
 するとお師匠様は始めて気が付いたようにこう言つた。
 「また悪い事を言いました。焦慮せるのが悪いと思つて説明しやうとすると其の説明がまた貴方を焦慮せるような結果になつてしまう。如何も仕方がない。この問題は是で止めましやう。兎に角書く事ですよ、よござんすか。何もないように思えても書いてみることです。或いは何もない事を書いてみるのです。内容が無いようと呟きながら其の様を文章にしてみるのです」

 狐にはお師匠様の話がますます解らなくなつた。
 しかしお師匠様は其れきり何も口にしなかった。

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