大東亜共栄圏構想の源流は汎アジア主義にあります。
アジアの国々と連携しアジアの国々の近代化を助けつつアジアの国々と協力して西欧列強に対抗しよう、という当初の構想は、実行段階で変質していきました。
汎アジア主義とは別に大陸国家にかかわりを持たず、日本は海洋国家として海洋国家と連携して防備を固めるべきだとする勢力も我が国には存在していました。
しかし、この勢力は日英同盟を締結するところまでは機能していましたが、その後は消え去ってしまいました。
それ故に大陸国家の論理に飲み込まれ当時の最強の海洋国家と対立することになったのです。
大陸国家と海洋国家では考え方が全く違ってきます。
我が国は海洋国家として他の海洋国家と連携すべきです。
海と空を盾とする海洋国家として戦略を立てるべきです。
大陸国家に手を出すべきではないし大陸国家と緊密に関わる必要はありません。
そのようなことをすれば大陸国家の論理に飲み込まれてしまいます。
我が国は海洋国家として生きればよいのですよ。
汎アジア主義の焼き直しは、大東話共栄圏構想の復活となる可能性があります。
善意で始めたことが大きく歪んでいく、ということはよくあるのですよ。
私達が善意であると思っていることも、相手にとっては余計なお世話、ということもよくあることなのですよ。
論理が噛み合わないのならば、無理して付き合う必要はありません。
我が国は海洋国家として他の海洋国家と連携することを第一とすべきだ、と私は思うのであります。