舞い上がる。

日々を笑い、日々を愛す。
ちひろBLUESこと熊谷千尋のブログです。

こんな状況も余裕で楽しく生きていてなんかすみません。

2020-05-08 21:43:03 | Weblog
5/8(金)、何かのイベントで大勢の観客を前に舞台上でトークをすることになるんだけど、共演者が俺が昔手を出して嫌われた女だったから気まずいことになって、何故かひたすら「天才てれびくん」の話題でその場をごまかそうとするという、狂った夢を見ました。
よく、舞台人は本番前に舞台の夢を見るとか言うけれど、演劇をしていた時に特にそういう経験がなかった僕が、どうしてこのタイミングで舞台の夢を見たのか謎です。

僕は演劇をやめて色々悩んでいた頃、演劇は人も時間もお金もかかるし、劇場はいつ潰れるか分からないし、行政は芸術に興味なんてなくてあてにならないし、だったら俺はもう一人で低予算で小規模でやりたいことだけ続けて生き残る!ネットだってあるし!って思ってたら、色々その通りになってしまってちょっと怖いです。
まあ、演劇やめてからも演劇のことを考える機会は多いし、それに加えて、ここ最近は新型コロナウイルスの影響で舞台芸術の在り方みたいなものが問われているのでホットな話題ですからね。

最近、演劇のことを考えるきっかけになった一番大きかった出来事は、劇作家の平田オリザさんが、新型コロナウイルスの影響で演劇ができなくなった現状に対して、劇場文化の大切さや存続を訴えるようなツイートをしたところ、それが何故か炎上してしまったことです。
いやいや、平田オリザさんは演劇のために仕事をしてるんだから、演劇の大切さを訴えて存続のために頑張るのは普通のことだろ!そんなもの炎上させてどうするよ!と僕は思いました。

でも、それと同時に、僕自身が演劇のネガティブな側面ばかりが気になって避けていた時期もあるのもあって、平田オリザさんに対して反感を覚える人の気持ちも正直ちょっと分かってしまったんですよね。
そういう、非常に微妙な心境で、思っていることを書いていきますね。

そもそも、舞台芸術はそれ自体に長い歴史があり、人類の財産としての大きな価値があることはもちろんなんですが、それと同じくらい、テレビや映画など、あらゆるジャンルを底から支えるような総合芸術である、ということがポイントだと思うんです。
演劇なんて見ない人は多いでしょうけど、そんな人でもテレビや映画は見たりするわけで、そこには演劇出身の役者や作家が大勢関わっていることだって本当によくあるわけです。

そういう、エンターテインメントの文化を底から支えているのが演劇などの舞台芸術の文化だと思うし、この世界の人達や社会はすべて繋がっているわけで、演劇と完全に無縁な人もいないんだろうと思います。
平田オリザさんのように演劇の仕事をしている人達は、当然そういう芸術やエンターテインメントの文化を支える演劇の価値を知っているから、存続の大切さを訴えているんだと思います。

でも、その一方で、テレビや映画に比べて多くの人は演劇なんて見ないわけで、そこらへんが伝わっていないという問題があると思うんですよ。
さらに、これは僕の偏見が入ってますけど、演劇ってそもそも料金が高いし、知らない人にとっては何をやってるのか分からなかったり、近寄りがたかったり、なんかお高く止まってるイメージがあるから、演劇人が「演劇は大切だから守れ!」みたいに言ったところで、よく知らない人にとってはまったくその意図が伝わらないどころか反感を持たれてしまうという、切ないすれ違いが起こっていると思うんですよね。

そして、ここがさらに問題なんですけど、この時代に演劇関係者が困っているのは事実としても、演劇関係者「だけ」が困っているわけではないわけです。
あらゆる職種、あらゆる立場の人が困っているのが新型コロナウイルスという時代なわけで、誰もが困っている時に、そもそもなんとなく近寄りがたいイメージを持たれている(と思われる)舞台関係者が「演劇は大切だから守れ!」と訴えると、いや、こっちだって困ってるし!って思われてしまうという、なんというか、本当に切ない状況になっちゃっているよなーと思います。(平田オリザさんを責めているわけではないです)

演劇は人類の大切な文化だと思いますが、演劇だけが大切なわけでも、演劇が一番大切なわけでもなくて、みんな人それぞれに大切にしているものがあると思うのです。
だからこそ、あらゆるジャンルのあらゆる立場の人が、すべての人がそれぞれ大切にしているものを守っていけるようにしよう、という方向に世の中が動いていってほしいなと思います。



ところで、最近は配信ライブが増えましたけど、配信ライブって期間限定で消えてしまうものが多くて「追わなきゃ!」って気持ちになって全然落ち着いて見られないことがよくあります。
僕はゆっくり落ち着いて読める紙の本とかがやっぱり好きだなって思いました。





もともと無職だったから、収入が減ること、仕事を失うことはないし、メンタルなんてずっと不安定だったからこんなのいつも通りだし、お金のかからない趣味ややりたいことが常にたくさんあるからイベント等がなくなっても退屈しないし、なんかすみませんって感じの毎日を送っております。
遊びに行けないから一人で近所の公園をよく散歩しているんですけど、この道がジブリに出てきそうで好きです。
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