4/15(月)、シネ・ウインドで『ビール・ストリートの恋人たち』を観てきました。
予告編はこんな感じです。
ニューヨークで暮らす黒人のカップルを描いた映画です。
濡れ衣で逮捕されてしまった彼氏、逮捕後に妊娠が発覚した彼女は出産を望み、彼の無罪を晴らそうと奔走するが…黒人差別の複雑な現状に翻弄されながらも人間らしく生きようとする主人公たちの姿が胸を打ちました。
明らかに無実の人間を黒人というだけで逮捕してしまう差別の横暴さを描くばかりか、さらにそれによって黒人同士でもトラブルが発生してしまったりと、不幸の連鎖が起こってしまう展開は観ていて切なかったですね。
差別があることで、人々の心に余裕がなくなっていって、連鎖的に世の中がギスギスしていくんだなあと、そういうところまで生々しく描いていたのが凄いなと思いました。
どういう経緯で二人が愛し合ったのか、彼は逮捕されてしまったのか、などの出来事を過去と現在に行ったり来たりしながら語っていく脚本にも引き込まれましたし、彼らの人生をちゃんと描くことに映画の作り手の誠意を感じたりもしました。
あの結末は絶望の中にギリギリ希望を描いたのかなと思いました。