2/10(水)、シネ・ウインドで「ザ・バンド かつて僕らは兄弟だった」、観てきました。
予告編はこちら。
1960~70年代に活躍した伝説のバンド、ザ・バンドの足跡を、メンバーのロビー・ロバートソンへのインタビューを中心に、彼らに影響を受けたエリック・クラプトンやジョージ・ハリスンなどの世界的なミュージシャンへのインタビューや、当時の貴重な映像で、その足跡を追ったドキュメンタリー。
個人的にザ・バンドのことは、ラストコンサートを記録したマーティン・スコセッシ監督の「ラスト・ワルツ」くらいしか知らなかったんですが、彼らの活動や歴史は完全に初めて知りました。
まず、ロビー・ロバートソンの母がアメリカ先住民族、インディアンであり、先住民の暮らす大自然やそこで出会った伝統音楽が、彼の音楽のルーツにあるという話に感動しました。
そんなロビー・ロバートソンが、アメリカのジャズやブルース、プレスリーなどのロックンロールと出会う中で自分も音楽を始めていくんだけど、多分当時って音楽の各ジャンルがまだそこまで確立していない時代で、そんな未開の音楽たちを開拓しながら音楽の歴史とともに歩んできたバンドなんだなと実感できました。
こうして、メンバーの変遷を経て徐々に「ザ・バンド」が結成されていくわけですが、中でもメンバー達が山小屋のスタジオ「ビッグ・ピンク」で共同生活をしながら音楽制作をしていた時期は、まさに青春という感じがしました。
この時期は、ボブ・ディランと活動を共にしていたこと、ボブ・ディランがフォークからロックへと作風が変遷していく時期は批判もされながら活動していたことなど、初めて知る歴史ばかりで興味深かったです。
こうして世界的な大人気バンドへと成長していったザ・バンドですが、徐々に解散へと向かう中で、彼らが最後にちゃんと音楽を記録に残そうと行ったのが前述した「ラスト・ワルツ」だったと知り、そういう歴史を知った上でもう一度観たいなと思いました。
ここではマーティン・スコセッシ監督も登場するのですが、ただのコンサートではなく映画としてもちゃんとカッコいいものにするために、演出やカメラワークなども一つ一つこだわったという話も興味深かったです。
こうして伝説のバンドとなったザ・バンドですが、メンバーの大半が亡くなってしまった今も、その音楽は多くの人々に愛されていることが実感できる映画でした。
何より、僕みたいな音楽の歴史に詳しくない人間でも音楽のカッコよさを感じられる映画で、観られて良かったです!