民進党の山尾志桜里政調会長(41)が、多額のガソリン代を政治資金収支報告書に記載していた疑惑が収まらない。「秘書が不正をした疑いがある」という釈明に、与野党から「不十分だ」との批判が噴出しているのだ。山尾氏は、甘利明前経済再生担当相の秘書の不祥事を厳しく追及していただけに、因果応報といえそうだ。
「客観的資料は何も示されていない。秘書が適切でない処理をしたことを裏付ける調査結果や証拠を出す必要がある」「国民の腑(ふ)に落ちる説明責任を果たすべきだ」
公明党の漆原良夫中央幹事会会長は7日の記者会見で、こう語った。弁護士でもある漆原氏だけに、元検事とは思えない山尾氏の一方的な弁明に疑問を感じたようだ。
菅義偉官房長官も同日の記者会見で「疑惑を招かないよう公明正大に行わなければならない」と強調した。
野党もこの件では厳しい。
おおさか維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)も同日、「さすがに賢者だ。自分には火の粉がかからないようにトカゲの尻尾を切るような感じだ」と皮肉混じりで山尾氏の対応を批判した。
身内である民進党の江田憲司代表代行も「仮に秘書が法令違反をしたなら、山尾氏の監督責任は否定できない」と言い切った。
山尾氏は、甘利氏が今年1月、秘書の金銭授受問題で閣僚を辞任した際、「秘書のやったことについて、本人の責任が免れるわけではない!」などと批判していた。
自身はどうケジメを付けるのか。