アンドラゴラス率いるパルス軍は強力な騎馬隊を駆使し、進行してきたルシタニア軍を駆逐した。
一方、王宮では11歳のアルスラーン王子がヴァフリーズに剣の手解きを受けていた。「はい、上! はい、下!」木剣を片手で持ち両手持ちのアルスラーンを軽々と圧倒しながら指導するヴァフリーズ。「わぁっ!」他愛なく吹っ飛ばされる華奢なアルスラーン。稽古後、侍女達に手足を拭いて貰いつつ、不満なアルスラーン。「忙しいなら毎日剣の稽古を等、つけてくれなくても」「立派な王にはなれませんぞ。剣の基本ができているだけでも、立ち居振舞いがしゃんとしてみえるものです」「分かっているけど」ヴァフリーズに諭されてもアルスラーンは納得がいかないようだった。
王宮のテラスに案内されてアルスラーン。眼下には多くの兵士達が集っていた。アルスラーンの登場に兵士達は姿勢を正した。テラスには凄い胸の王妃タハミーネが既におり「大義である。永遠なるパルスへの忠誠を期待します」言うだけ言うと王妃はさっさとその場を去り、無視されたアルスラーンは慌てた。「王妃様とアルスラーン殿下に敬礼!」整然と敬礼する兵士達に取り敢えず笑って片手を上げ、アルスラーンは王妃の後を追った。
「母上!」廊下でアルスラーンが呼び止めると王妃は振り返った。「父上のような立派な王になるために(剣の稽古を)励んではいるのですが、中々上達致しません。いつもヴァフリーズに」「そう」話の途中でそれだけ言って踵を返し、去って行く王妃。アルスラーンは王妃の後ろ姿を見送っていた。
気を取り直したアルスラーンがヴァフリーズと城内を歩いていると、二匹の鷹が宙を飛んでいた。
2に続く
一方、王宮では11歳のアルスラーン王子がヴァフリーズに剣の手解きを受けていた。「はい、上! はい、下!」木剣を片手で持ち両手持ちのアルスラーンを軽々と圧倒しながら指導するヴァフリーズ。「わぁっ!」他愛なく吹っ飛ばされる華奢なアルスラーン。稽古後、侍女達に手足を拭いて貰いつつ、不満なアルスラーン。「忙しいなら毎日剣の稽古を等、つけてくれなくても」「立派な王にはなれませんぞ。剣の基本ができているだけでも、立ち居振舞いがしゃんとしてみえるものです」「分かっているけど」ヴァフリーズに諭されてもアルスラーンは納得がいかないようだった。
王宮のテラスに案内されてアルスラーン。眼下には多くの兵士達が集っていた。アルスラーンの登場に兵士達は姿勢を正した。テラスには凄い胸の王妃タハミーネが既におり「大義である。永遠なるパルスへの忠誠を期待します」言うだけ言うと王妃はさっさとその場を去り、無視されたアルスラーンは慌てた。「王妃様とアルスラーン殿下に敬礼!」整然と敬礼する兵士達に取り敢えず笑って片手を上げ、アルスラーンは王妃の後を追った。
「母上!」廊下でアルスラーンが呼び止めると王妃は振り返った。「父上のような立派な王になるために(剣の稽古を)励んではいるのですが、中々上達致しません。いつもヴァフリーズに」「そう」話の途中でそれだけ言って踵を返し、去って行く王妃。アルスラーンは王妃の後ろ姿を見送っていた。
気を取り直したアルスラーンがヴァフリーズと城内を歩いていると、二匹の鷹が宙を飛んでいた。
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