3年の年月が経ち、成長したアルスラーンは剣術稽古でヴァフリーズに食い下がるようになっていた。ヴァフリーズは変わらず片手だが上着を取り、木剣ではなく刃の無い練習刀? で王子の相手をしていた。「せぁあッ!!」気合いと共に打ち込むアルスラーンだったが、剣は弾かれた。以前のようにふっ飛ばされたりはしていないが、端正な顔を曇らせるアルスラーン。「またか、何度やってもダメだぁ」「確実に上達しておいでです」「言われても実感が、戦にでも出れば解るのだけどろうけど」「パルスに今、戦を仕掛ける輩がいるとは思われませんな。殿下の御活躍は先になりそうです」ヴァフリーズは泰然と言った。と、ここでヴァフリーズの元へ伝書が届いた。暫く目を通し、細い目を見開くヴァフリーズ! 「何が書いて有る、ヴァフリーズ?」「戦が始まるようです、殿下」唐突な話にアルスラーンは呆気に取られた。
ルシタニアは力を付け、パルスの隣国マルヤムを滅ぼし、再びパルスへ進軍! パルス軍は『晴天』のアトロパテネ平野でこれを迎え撃とうとしていた! 初陣となるアルスラーンは側に居た万騎将カーラーンは、緊張した様子の王子にパルス軍には名だたる猛将名将が揃っており、更にパルス軍はアトロパテネ平野の地形に精通していて有利であると語り、王子を勇気づけた。話す内に上空からアズライールがアルスラーンの元へ舞い降りて来た。アズライールに触れたアルスラーンは奇妙に感じた。「アズライールの羽が湿っている」側のカーラーンは堅い表情をした。「こんなに晴れているのに、おかしくないか?」「もう一度偵察に行って参ります」わざわざ自ら馬を出すカーラーン。周囲の兵はアルスラーンの不安気な様子を頼りないといった風に囁いた。
2に続く
ルシタニアは力を付け、パルスの隣国マルヤムを滅ぼし、再びパルスへ進軍! パルス軍は『晴天』のアトロパテネ平野でこれを迎え撃とうとしていた! 初陣となるアルスラーンは側に居た万騎将カーラーンは、緊張した様子の王子にパルス軍には名だたる猛将名将が揃っており、更にパルス軍はアトロパテネ平野の地形に精通していて有利であると語り、王子を勇気づけた。話す内に上空からアズライールがアルスラーンの元へ舞い降りて来た。アズライールに触れたアルスラーンは奇妙に感じた。「アズライールの羽が湿っている」側のカーラーンは堅い表情をした。「こんなに晴れているのに、おかしくないか?」「もう一度偵察に行って参ります」わざわざ自ら馬を出すカーラーン。周囲の兵はアルスラーンの不安気な様子を頼りないといった風に囁いた。
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