燃え盛る祭壇の炎を囲み半面を付けた呪術師達が祈祷を行っていた。「そうだ、パルスに災厄を招くのだ」銀仮面は大火を前に憎しみ露としていた!
アトロパテネの前線では「これはどういうことか? 裏切ったのか?」馬上のダリューンは黒衣をはためかせ、矛を構えるルシタニア兵に怯まずカーラーンを見据えた!「裏切りではない。パルス王国を思えばこそ、アンドラゴラス王を王位から追う企てに加担したのだ」「父上を? 何故?」アルスラーンはへたり込んでいた。「そうか、戦いを前にして後退するように陛下に申し上げろと俺に勧めたのは貴様だ。俺は陛下の御不興を被ってマルズバーン(万騎将)の任を解かれ、それを狙ってのことだな!」「その通りだ、ダリューン! お主は強いが阿呆ではないな。だからこそお主に」存外ぺらぺらとよく喋るカーラーンに、ダリューンは即激昂して槍を突き込んだ!「ぬぇいッ!!」槍は3人のルシタニア兵を貫き、カーラーンまで届いたが、カーラーンはこの槍を抜き打ちの剣で払った! ダリューンは槍を捨て、馬で駆け込みつつ剣を抜き、カーラーンに打ち掛かった!「フンッ!」受けるカーラーン! 鍔競り合いになり片手では支え切れず左手を添えるカーラーン。
「だからこそ、お主に一万もの騎兵を指揮させる訳にはいかんのだよ! お主がいかに有能でも単騎で戦況を左右できるものではないからな!」ダリューンは合わせた剣を払った、火花が散る!「殿下、暫しそこでお待ち下さい。このダリューンがお守り致しますゆえ」馬の側てへたり込むアルスラーンにダリューンは言った。「後は任せた、ダリューン」アルスラーンは観戦に専念した!「待てダリューン! 話しを聞け!」「今更何を言う!国王陛下を裏切り、王太子殿下にこのような真似を!!」
2に続く
アトロパテネの前線では「これはどういうことか? 裏切ったのか?」馬上のダリューンは黒衣をはためかせ、矛を構えるルシタニア兵に怯まずカーラーンを見据えた!「裏切りではない。パルス王国を思えばこそ、アンドラゴラス王を王位から追う企てに加担したのだ」「父上を? 何故?」アルスラーンはへたり込んでいた。「そうか、戦いを前にして後退するように陛下に申し上げろと俺に勧めたのは貴様だ。俺は陛下の御不興を被ってマルズバーン(万騎将)の任を解かれ、それを狙ってのことだな!」「その通りだ、ダリューン! お主は強いが阿呆ではないな。だからこそお主に」存外ぺらぺらとよく喋るカーラーンに、ダリューンは即激昂して槍を突き込んだ!「ぬぇいッ!!」槍は3人のルシタニア兵を貫き、カーラーンまで届いたが、カーラーンはこの槍を抜き打ちの剣で払った! ダリューンは槍を捨て、馬で駆け込みつつ剣を抜き、カーラーンに打ち掛かった!「フンッ!」受けるカーラーン! 鍔競り合いになり片手では支え切れず左手を添えるカーラーン。
「だからこそ、お主に一万もの騎兵を指揮させる訳にはいかんのだよ! お主がいかに有能でも単騎で戦況を左右できるものではないからな!」ダリューンは合わせた剣を払った、火花が散る!「殿下、暫しそこでお待ち下さい。このダリューンがお守り致しますゆえ」馬の側てへたり込むアルスラーンにダリューンは言った。「後は任せた、ダリューン」アルスラーンは観戦に専念した!「待てダリューン! 話しを聞け!」「今更何を言う!国王陛下を裏切り、王太子殿下にこのような真似を!!」
2に続く