美子の使ってるボロボロの櫛を常子が気にしながらの朝、徴兵で社員が減った影響で残業が増えて常子は眠たげにしていたが、家訓を守る為にと一同揃う朝食の席に気張って顔を出していた。「ねぇ、よっちゃん」不意に滝子の所に寄り道せずに帰って勉強するように小言を始める常子。美子は不満げにしていた。
会社の昼休み、贅沢を忌避する風潮の中、諸橋だけは手の込んだ弁当を持ってきていた。「私はこうしたいの」とパーマも止めず、恋もたくさんするという。諸橋は『職業婦人』として自由に振る舞うことに気概を感じているようだった。また多田が五人の弟を養っていることを話したりもしていた。
夜、乗り気でない美子を鞠子が取り成しつつ、今月の『お出掛け』は美術館に決まった。取り成した鞠子も何やら忙しげではあったが常子は特別気にした様子はなかった。後日、甘味屋で相変わらず告白できない星野から家訓を大切にしている訳を聞かれた常子は「約束したので、妹達を守ると」と答え、また星野は父と似ていて身近に感じると言って星野を驚かせ、二人で気恥ずかしくなっていた。
『お出掛け』当日、朗読会に参加していた鞠子は常子との待ち合わせに間に合うよう途中で抜けようとしたが「次の詩がどうしても君に聞かせたいやつなんだ」と木戸に引き留められ「はい」了承してしまった。一方、美子は小言を何度も言われた手前『勉強会』があると常子に言っていたが、実際は滝子の元でお仕着せ作りを手伝っていた。お小遣いももらえるという。待ち合わせの時間が迫ってもお仕着せ作りは終わりそうになかった。
常子と君子は待ち合わせの寺に先に着いていた。「お~っ」思わず声が出る常子。年の瀬、冷たい小雨の降る中、君子と共に震えて妹達を待つのだった。
・・・鞠子に恋の気配。美子も反抗期に突入っ!
会社の昼休み、贅沢を忌避する風潮の中、諸橋だけは手の込んだ弁当を持ってきていた。「私はこうしたいの」とパーマも止めず、恋もたくさんするという。諸橋は『職業婦人』として自由に振る舞うことに気概を感じているようだった。また多田が五人の弟を養っていることを話したりもしていた。
夜、乗り気でない美子を鞠子が取り成しつつ、今月の『お出掛け』は美術館に決まった。取り成した鞠子も何やら忙しげではあったが常子は特別気にした様子はなかった。後日、甘味屋で相変わらず告白できない星野から家訓を大切にしている訳を聞かれた常子は「約束したので、妹達を守ると」と答え、また星野は父と似ていて身近に感じると言って星野を驚かせ、二人で気恥ずかしくなっていた。
『お出掛け』当日、朗読会に参加していた鞠子は常子との待ち合わせに間に合うよう途中で抜けようとしたが「次の詩がどうしても君に聞かせたいやつなんだ」と木戸に引き留められ「はい」了承してしまった。一方、美子は小言を何度も言われた手前『勉強会』があると常子に言っていたが、実際は滝子の元でお仕着せ作りを手伝っていた。お小遣いももらえるという。待ち合わせの時間が迫ってもお仕着せ作りは終わりそうになかった。
常子と君子は待ち合わせの寺に先に着いていた。「お~っ」思わず声が出る常子。年の瀬、冷たい小雨の降る中、君子と共に震えて妹達を待つのだった。
・・・鞠子に恋の気配。美子も反抗期に突入っ!