剱岳を眺めながらビールを飲んだ後、夕食を頂く。
どいう訳か1日目の夕食が思い出せない。スープだけは覚えている(笑)。
登山客の中には、常連さんも多い。20年以上通っているという方の話は面白く興味深い。
小屋が移転する前の様子や当時の料金等など。今は千人池の虜になって毎年、東京から来ているとのこと。
さて、山の朝は早い。5時前にヘッドランプ点けて出発している人もいる。
自分の予定は、せっかく山の上に来ているのだから出来るだけゆっくりしたいと思っている。
今日は剣岳に登頂し、熱いコーヒーを飲みながら山頂での時間を満喫したい。
3日目は、立山三山の別山に寄ってから下山する予定。
なので朝はゆっくり、体操等で体を温めてから出発。一番最後である。(笑)
50分ぐらい登る。だいぶ登ってきた。
左奥の小さく見えるのが剱澤小屋、右下の大きいのが剣山荘。
ガレ場は浮石や小石が多く崩れたりと神経使う。
小屋を出て1時間20分。前剱に到着。剱岳が目前に迫る。
コースタイムはここから1時間30分。もうひと踏ん張りだ。
しかし天候が怪しくなってきた。帰りまで天気、持つかな。
話しに聞く鉄橋が出た。右側に落ちると谷底まで一直線。慎重に通過する。
一見するとすごいところに鎖場があるが、足場は安定しているので問題はない。高度感は楽しめる。(笑)
鎖場を通過する。
登りと下りのルートが違うので自分は右側へ行く。
このパーティーは話す言葉から韓国人らしい。いろんな国の人が登りに来る人気の山である。
この後のルートは少々分かりにくい。どこでも歩けるのだが途中で×印になっていたりするので要注意。
風雪などで以前のルートが崩れたりしてルート変更になるようだ。
ここで雲行きはさらに怪しくなり、なんと小雪がちらつき始めた。そして霙(みぞれ)と変わる。
すぐに積もることも凍ることもないと判断し頂上を目指す。
カニのタテバイ、取り付き。50メートルほどの岩壁だが鎖、鉄棒のステップもありさほど問題なし。
登り切って、少し歩けば頂上。最後は意外にあっさりだったな。(笑)
記念撮影。自撮りをしていたが上手くいかず、次に登ってきた人にとってもらった(感謝)。レンズに雨粒が写る。
面白い岩。
このまま本降りになるのか。
頂上での風は冷たく強い。さらにみぞれ交じりの雨は止みそうも無く下山を考えると長居はできないと判断。
熱いコーヒーでまったりという希望はかなわず、白湯を一口含む。その暖かさにリラックスしてくる。
下山開始。10分ぐらいしかいなかった。
下りは慎重にいかないと滑る。
梯子の前で6,7名の年配パーティーに会う。少し待つ。梯子を下ったところで鎖場がある、そこで渋滞。
ハーネス付けて鎖にカラビナを掛けて滑落を防止している。
しかし鎖の支点でカラビナをはずして次の鎖に付け替える作業。
また鎖に繋がれているためにもっといいステップがその足場の隣にあるのに踏めない。
使い方を考えた方がもっと安全につながるのではないかと思った。
登り返しである。鎖が見える。帰りは右側を大きくトラバースする。
下るにつれて、みぞれは小雨となり降ったり止んだりである。稜線に出ると風は冷たい。
グローブは防水ではなくすっかり濡れてしまった。しかし素手では危ないのでそのままである。
一歩一歩、慎重に進んでいく。事故は下りで多い。
降りてきた、一安心。あとは小屋までである。(笑)
剱岳、最初は岩稜歩きを気にかけていたが、岩場は特に問題なかった。
それより必要なのは体力である。
それなりの重さのザックを担ぎガレ場を長距離を歩く。天候の変化にも耐え気持ちを維持する。
まだまだだなと実感した。
小屋に戻り時計を見ると11時50分。アレ!? 朝出てから5時間10分。
コースタイム7時間10分は残雪時か。天候が悪く、頑張って歩いたので早かったようである。
午後は小屋でまったりとなった。(笑)
3日目は雨、ひたすら雨の中の下山なので割愛。
写真を少し。小屋の様子。
分岐。ここから別山へ行く予定だった。
雨の中の濡れた木橋。落ちると川の中、岩場よりスリルあり。(笑)
室堂到着、雨でも観光客はいる。
3日間、あっという間であった。念願の剱岳に登れて満足。
別山に登らなかった分時間があり、富山まで来たのだからとお昼は寿司にする。
でも回転スシ店(笑)、お皿は取らずに注文する。自分には十分おいしかった。
雲が切れてきた。帰りは午後の光を受けて瀬戸までドライブ。
剱岳、今度は晴れた日に登ろう。(笑)
エピローグ:あと1メートルで3000メートル。祠の屋根ぐらい(笑)。