与謝野晶子が『みだれ髪』を発表したのは、1901(M34) 年8月である。実に119年前。
女性の恋愛感情を素直に詠んだ斬新な作風は当時賛否両論を巻き起こした(Wikipedia)。
そこには6章にわたり、全399首が収められている。たぶん詠んだ歌はそれ以上だろう。
時代は変わり今時、表現は何でもありである。現代にそれを発表してもさほどの反応だろう。
しかし100年以上も経ってなお読み継がれている「力」がそこにある。
本人も100年先までは考えていなかっただろうけど、彼女の波乱に満ちた人生、生き様を含め結果として残った。
作品が残るか否かは別にして『生きる』ということは、一所懸命だ、と思うのである。
歌詠み
photo : ビギナーズ
ぽつぽつと 頬を濡らす 春の雨 ふと思ってる 君、気を付けて
photo : peaの植物図鑑
突然の 冷たい雨に 寒椿 深紅の花よ 凛と命咲く
photo : 明日葉
北欧の 薫りを咲かす クロッカス 心あなたへ コーヒー熱く
読み:頬(ほお)、深紅(しんく)、凛と(りんト)、薫り(かおリ)
桜、水仙、仏の座、花々咲きだすこの日々に時折冷たい雨降るね。