昨年も7月に登っている御嶽山。独立峰としては富士山の次に高い。全体では14番目の3067mである。
ちなみに日本の3000m峰は21~27座ある。数え方によって異なる(笑)。
国土地理院・日本の山岳標高一覧によれば23座となる。
憧れのジャンダルムは3163mだが、ジャンダルムは国土地理院・日本の山岳標高一覧には掲載されていないので数には入らず。
さて、世間の休日に時間が取れることは少ないのだが、今回は海の日に山へ行く(笑)。
山開き後、期間限定で立ち入り禁止区域も規制緩和される。
御嶽山は人気の山。黒沢口6合目駐車場は、停める所が無いほどいっぱいになることがある。
それにこのコース、ロープウェイを使うハイカーや登山者と7合目で一緒になるので時には渋滞登山となる。😅
それを避けて、かなりマイナールートを選択。トレーニングもかねて選んだのが『開田登山口』。
車も笹を刈ってあるところに4~5台ぐらいしか停められない。ここにたどり着くまでの林道は、比較的走りやすい。
先客が2台。一つは地元松本ナンバー、もう一つがなんと同じ尾張小牧ナンバー。😆
6時50分、ここからスタート。
苔むした鳥居は信仰の山であることを教えてくれる。
朝日が森を生き生きとさせる。登山口が御嶽山の東側なので日が入りやすい。
動画で。
苔むした深い森の中を行く。
比較的新しい木道が設置されている。番号がそれぞれに付いていた。登山道整備に感謝。
登山道整備は全国的に予算や人材、責任の所在など様々な課題が指摘されている。
初めての道は、いつもワクワクする。どんな風景に出会えるだろう。😁
5合目まで駐車場から30分ほど。そうまだ5合目なのだ。
三の池まで約4.9㎞は、距離としてはさほどなのだが・・・
隣の木に掛かっていたプレートが良い。
『烟草』(たばこ)は『煙草』の異体字(意味や読みは同じだが字が異なる)。茂吉の時代を感じる。
また、それがここにあることが何か凄い。いつ頃からあるのだろうか。
見上げると、太陽が輝く。このコースなかなか良いじゃないと嬉しくなる。😎
眺望はないが、森の息吹を感じて歩く。濁河温泉側から登るのと雰囲気は似ている。
ラッパの様なキノコは、ウスタケかな?食べると、吐き気、下痢を催すとある。😅
こちらはまた、大きいキノコだ。サルノコシカケ(猿の腰掛)。
歩いていくとさらに!
縦になっているものを発見。幅は30㎝ぐらいある。腰掛けられないけど(笑)。
白山の御前ヶ峰の由来を持つ、ゴゼンタチバナ。この辺りから山上部にかけて咲き乱れるほど満開。
ハリブキ。毒はないが、うっかり触ると結構痛い!😓
スタートから3時間、700mほど標高を稼いだ2200mの7合目は、少し開けた空間だ。
まだ樹林帯の中。御嶽山は深い。😅
カラマツソウに似ているが葉っぱからするとモミジカラマツソウか。
岩がゴロゴロしている枯れ沢を超える。その苔むし方が凄い。
イワカガミのお出迎え。
なかなかのところを登る(笑)。植生も変わってきて、少し空が開けてきた。
だいぶ登ってきたところで振り返ると。
槍ヶ岳のように尖がっているのは、中央アルプスの宝剣岳だ。
アオノツガザクラ(青の栂桜)。持っている図鑑は花の色がなぜか白色。それ、白の栂桜じゃん!🤣
中央に白い丸印がある。ここ登るのね。ほぼ岩登り。
やっと9合目。
振り返ると、この見晴らし!中央アルプスの山並みとその奥に八ヶ岳がちらっと見える。
横を眺めると青空の元、緑が生い茂る。
足元の黄色い花は、ミヤマキンポウゲか。ミヤマキンバイとかウマノアシガタとか似ていて混乱する。💦
そして、森林限界を超えて上を臨むと・・・
レンズ効果ではなくホントにこの感じの急登である。9合目超えたのに先はまだまだだ。😅
しかも岩だけでなく草付きのミックスルート。
ただ振り返ると絶景なんだなコレが!
以前、木曽駒ケ岳から望んだ写真。今は御嶽山から木曽駒ケ岳を眺めている。丁度、中央よりやや右ぐらいを登っていると思われる。本日、雪はないけど(笑)。
頂上に近づくにつれ、花が賑やかになってきた。
まずはオオヒョウタンボク。秋になれば葉っぱの上に赤い実がふたつヒョウタンのように鎮座する。
それを過ぎたら目前に広がるお花畑。見事!
緑、岩、花々。素晴らしい!
やっと急登を抜け出た。
こちらか眺めるのは自分にとって新鮮、ちょっと感動。まだ少しだけ雪が残っている。
夏空の下、ハイマツの緑と山肌の荒々しさ、その対比が御嶽山の上部だ。
女人堂から三の池へ通じる道は、大きく崩落している。
この丘の向こうに三の池がある。登山道は下を迂回する。
その道中に標高が高いせいもあって、まだキバナシャクナゲが咲いていた。
そしてコマクサ。最盛期だ。あちらこちらに凛と咲いている。
イワツメクサ。ハコベの仲間。
右側にちらっとトレランのお姉さま方。ザック小さ!こちらはトレーニングのため本日は15㎏と少し(笑)。
ナナカマドの白い花がキレイ。
そして、三の池に到着。😆
科学的には、雪や雨による池だが信仰はそれを超える。御嶽山の御信水。竜神が祭られている。
ここで、お昼とする。すでに12時半を回っている。
飛騨頂上や摩利支天、または三の池を一周するとなると下山の時間を考えるとタイムオーバーとなる。
今回はトレーニングなのでここで山飯時間にする。御嶽山に感謝して三の池の水で米を炊く。😍
ダイソーメスティンで、生米から固形燃料を使って炊いていたのだが、途中どうも様子がおかしい。
グツグツしてこないのは気圧のせい?と思っていたら、なんと固形燃料が不完全燃焼している。そんなことあるの?
仕方ないので、ガスバーナーに切り替える。
生米から炊くときは、しばらく水につけるか水多めで炊いた方がおいしく炊けることを学んだ(笑)。
今回、おかずはレトルトの生姜焼き。山で問題になる残り汁も丼にすれば解決。
折り畳み皿とメスティンをお湯できれいにする、少しお湯を足して沸かしなおす。味の濃いスティック飲み物で難なくクリア!
と、山ご飯後片付けもだいぶ慣れてきた。😁
食後、三の池を上から見ようと避難小屋に戻る途中に、ヨツバシオガマ。この品種も仲間が多い。
ザックをデポし(置いていくこと)少し登る。
午後になって、雲が多くなり日差しが入らなくなってちょっと残念、でも青空が気持ち良い。😄
戻ってザックを背負う。お土産に三の池のお水を頂いたので、ザックの重さは変わらず(笑)。
女人堂~三の池ルートは、通行止めになっていた。数人の登山者が使う予定でいたらしく困っていた。
山慣れた人なら通過出来なくはないだろうが、ロープウェイで登って来る人の中には観光登山者もいるのでやむを得ない措置だ。
見える範囲でも少なくとも4か所は崩れているのが確認できた。
さあ、下山本番だ。この急登を下るのかと思うと少し覚悟する。💦
岩登りは、下りる方が難度が上がる。プラス疲れもあるのでなおさらである。
アルプス等で、事故が下山に多いのはそのためだ。
この下り、厄介なのは草が多いこと。滑るし草の下が見えないので慎重になる。
下向きに下りられないところは、尻返してザックが引っ掛からないようにして降りる。何か所かあった。
行きに見落としたのか、キバナシャクナゲを見つけて少し癒される。
やっと6合目まで下りてきた。結構、膝にきている。
最後の苔むした木道が難関。登るより滑りやすい。幸いコケることはなかったが、何度かヒヤリとする。😅
このコースで10回以上転んだというのをYAMAPで見かけた。
鳥居に戻ってきた。その先にこのコース唯一の水場がある。冷えた沢水がうまい!甘露!(笑)。
18時50分、薄明るい夏の夕暮れに車に到着。無事下山。
標高差1288m、距離12㎞、歩き時間約9時間半。
ザックを軽くして、もう少し早く出れば飛騨頂上や三の池一周も可能だろう。
今回は、前回イブネでの課題を修正してのトレーニング登山。
課題の一つは、重荷で長時間歩いて下りになると負荷が高くなり、足の親指裏やその付け根がひりひりと痛むのだ。
具体的対策は、登山靴の中敷きを交換、くるぶしも擦れるのでヒールをアップ。
ひりひりする所に靴擦れ防止テープを張り滑りやすくした。
効果は Very Good!😁
ただ重たいザックで急な下りのため、ひさびさに筋肉痛。4日ほど余韻を楽しめた(笑)。
さあ、北アルプスのテン泊縦走だ。
ゆったりとした計画で、時間に余裕があるのは良いのだが、食糧以外に酒とつまみが増え重くなるのが悩みどころ。🤣
しかし今回の開田コース、御嶽山でこれほど静かな山行はない。
どの地図にも載っているコースだが、ある程度山経験がないと厳しいかもしれない。念のため。
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