12の楽しみ!

ここでは色んな楽しいことをランダムにアップしていきます。

奥穂高岳 後編 2021.8

2021-10-29 22:02:25 | 

夜中すごい風が吹き雨も降っていたようだ。浅い眠りを繰り返して朝を迎えた。

山の朝は早い。人の動きでどうしても目が覚めてしまう。それを嫌ってテン泊にする人も多い。

しかし昨晩のような風雨だと頑丈な建物の中は安心である。一長一短ってやつかな。

 

厚い雲でご来光は見えず。

 

 

それでも少しずつ明るくなってきた。

 

 

涸沢ヒュッテは見える。中央に雲が浮かぶ。

 

 

晴れてきそうな予感。

 

 

風が強く、しばし待機。

 

 

こんなのあったのね。ウスユキソウがモチーフかな。

 

 

風が雲を飛ばしてくれた。

 

 

いよいよ出発。

 

 

歩き出すとまた風が強くなってきた。ご来光を見に朝早く登ったおじさんがちょうど降りてきた。

『真っ白で何も見えんかったよ。晴れてきたから今から行くのが丁度いい!』

半袖のおじさんはそう言いながら、防寒対策で合羽を着こむ自分に『着なくても大丈夫だよ』

と言いながら『ちょっと寒かったけど』と笑う。

さあ、改めて出発!丸印を追う。

 

 

少し登って振り返ると槍ヶ岳が見える。

 

 

奥穂高岳までのコースタイムは、およそ50分。標高が上がるにつれてだんだんと景色が広がっていく。

ジャンダルムが見えてきた。

 

 

小屋から最初の登り口以外特に問題なく岩場歩きを楽しむ。笠ヶ岳がその山容を見せる。

 

 

振り返ると登る予定だった北穂高岳と稜線、奥に槍ヶ岳。こんないい天気で登りたい。😂

 

 

太陽がまぶしい。

 

 

足元には、クモマグサ。こんな岩場に咲いている。

 

 

岩の世界を行く。ロッククライミングでない岩場歩き。落石注意。

 

 

憧れのジャンダルム。歩いて行ける岩場での最難関。来年は挑戦したいが果たして・・・。

 

 

そうこうしている内に到着(笑)。

 

 

3190mのてっぺんに立つ祠は総石造り。2014年に新しくなったのでまだ奇麗である。

そばまで行ける。

 

 

ここから眺めると、槍ヶ岳の向こうに立山が見える。

 

 

360℃の大展望。

 

 

動画はこちら。この景色が見たくて登っているようなもんである。

 

 

名残惜しいが、進まなければ。すぐにガスが湧いてきた。

 

 

どんどんガスは広がり。南陵の頭に着いた時には真っ白。おまけに小雨が降り出した。

ホント山の天気は変わりやすい。😅

 

 

こんなところにお地蔵さんが。登山者の安全を見守っているかのよう。

 

 

なかなかの高度感。

 

 

時には後ろ向きになって。足場はあるので3点支持で慎重に下る。

 

 

ここにも花が咲く。トウヤクリンドウ。胃薬になる薬草。花の百名山に登場する。

 

 

前穂高岳が目前にそびえる。もうちょっとが遠いね~(笑)。

 

 

最低コルを通過する。コル:鞍部、尾根上の低くなったところ。呼び方は色々あり。

 

 

しかし、よくここに道を通したもんだ。

分かりにくいが、山の中ほどに一筋のラインが見える。それが道である。

 

 

振り返ると奥穂高岳。

 

 

あそこから歩いてきた。下りがなかなか険しい。

 

 

紀美子平に到着。5才の紀美子を遊ばせて道づくりをしたと言われる前穂との分岐点。多少広くなっている。
ただここからの道、すなわち重太郎新道はかなりの道なんだけど5歳児をよく連れてきたなあ。

 

 

ここから長い長い下りが始まるバスターミナルまで4時間のコースタイム。前穂高の往復に50分かかると帰りのバス最終便に間に合うか、そして天候がまた崩れてきた。という事でここもパスである。😫

まずは岳沢小屋を目指す。雨の岩は滑るので慎重に下る。

 

 

岩の世界からお花畑へ😄

 

 

右端の赤い屋根が、岳沢小屋だ。そしてはるか下に梓川が見える。遠~~~い。💦

 

 

造山運動の地層が見える。

 

 

下りは膝に来ると思いながら、小屋に到着。まだ4㎞ある2時間ね。😂

 

 

割愛して無事下山(笑)。
写真中央が奥穂高岳、右に下がって次の頂上が前穂高岳。
そこから谷に向かって下り中央の白い辺りに着いて今立っている場所まで歩いたのである。よく歩いたな。

 

 

下山したら天気が良いのは山アルアルね。😂
今回は、微妙な天気だった。次は晴れた中でもう一度登りたい。ここもリベンジだな。
最近はガスと小雨によく当たる。
雲湧き流れていくのも好きだけど、たまにはピーカンで登りたい!(笑)。

 


奥穂高岳 中編 2021.8

2021-10-20 11:43:09 | 

1日目を楽しく過ごし2日目である。

早い人は夜明け前から動き出している。

 

朝焼けが見れるかと起きたが、完全ガスの中。

一瞬見えたのがこちら。厚いガスの隙間に陽が射しこむ。

 

 

厚く垂れこめる雲の隙間に光が射し空が白んでゆく。

 

 

今日の予定は北穂高岳に登り涸沢岳経由して奥穂高岳山荘までの行程。急ぐ必要はない。

計画では、昼ぐらいに北穂高岳到着、昼ごはんと眺望を楽しみまったりしてから涸沢岳へ向う。

余裕の時間をもって穂高岳山荘に入りビールを楽しむというもの。😁

とは言うものの、ガスがひどい。とりあえず朝ご飯を食べる(笑)。5:30AM。

 

 

準備をして位置につく。7:30AM

コースタイム北穂高岳北峯までおよそ3時間20分。休憩とっても12時前につく計算。

なのだが・・・

 

 

ガスっていた天気はそのまま小雨となった。しばし悩む。

北穂高岳は良いとして、そのあと涸沢岳へが悪いと聞いているけど大丈夫だろうか。

晴れる見込みは少ないがもう少し待つか、しかし時間的にそろそろ出ないと遅くなる。

 

などと悩んでいるところへ、北穂から登山者が下りて来る。

『すみません。上はどんなでしょうか』

『テント場から降りてきたけど数メートル先も見えないほど真っ白。登ったという達成感?は味わえるかもしれないけどね。』

『涸沢岳方面は?』

『自分もそちらへ向かう予定だったけど、この天気じゃね、と降りてきた。』

やはりリスクが高い。

『うーーーーーん😣😣』と唸って北穂を諦める。😭

次回天気のいい日に登ろう。山は逃げない。体力はサボってると逃げるけど(笑)。

 

北穂高岳・涸沢岳を諦めると今度は時間を持て余す。穂高岳山荘までザイテングラートで登って約3時間。

今から出ると午前中に着いてしまう。という事で向いの涸沢ヒュッテまで散策(笑)。

登山者が減ったのを見計らってか猿がたくさん出てきていた。子猿も親もいる。

あちこちで毛繕い中。😊

 

 

涸沢ヒュッテから小屋方面を眺めると、雨は止んだがやっぱり上部は真っ白。

 

 

山座同定。展望できる山の名称を地図や方位磁針などの使用によって明らかとすること。

 

 

涸沢ヒュッテには泊ってないけどバンダナをゲット。😁

涸沢小屋の方へ戻りながらテン場を色々チェック。広さ、傾き、人通り、岩があると風よけになるかな等々。

まあ、実際は時の運かもしれないが。さて、準備整えて出発。

 

 

小屋周辺に多いミヤマトリカブト。花でなく葉にピントが合ってる(笑)。

 

 

歩き出して一瞬ガスが切れた。真っ白い中を歩くより断然良い。😄

 

 

ここから岩と石の道なのだが、意外に花が多い。写真を撮りながら歩く。

ただザック背負ったまましゃがんだり立ち上がったりと結構ハード(笑)。

シロヨメナ(白嫁菜)。似た花にイナカギク(田舎菊)がある。別名がどちらもヤマシロギクって・・・😅

 

 

オオヒョウタンボク。赤い実が瓢箪に見える?スイカズラ属なので似た白い花が並んで咲く。

 

 

チングルマ花の後の綿毛。風にそよいでいるように見える。

草のように見えるが実は葉の下に木が隠れている。落葉小低木と言い立派に木である。😲

 

 

イワギキョウの紫が鮮やか。

 

 

下ばかり見ずに(笑)見上げてみれば、ガスの合間にタヌキ岩。左のちょこんとしたのがそう。😊

 

 

歩くときは足元を見るのでどうしても花に目が行ってしまう。

イワツメクサ。『初恋、奥ゆかしさ』 と言う花言葉を持つ。

 

 

ハクサンボウフウ(白山防風)。根っこはヒグマの好物だって・・・😅

 

 

イワオトギリ。オトギリソウで高山にあるので岩が付いている。

秘密にしていた薬草の名を漏らした弟を、兄が切ってしまった、ちょっと怖い言い伝えから来たとのこと。

漢字だと岩弟切。クワバラクワバラ。ミツバチが蜜を集めている。高山植物の蜜って貴重。

 

 

ザイテングラート。中央に小さく人影が見える。

 

 

ハクサンフウロ。5枚の花びらに優しい紫。色的には濃い紫もあるらしい。

 

 

ヨツバシオガマ。山域で個体差(変異)があるらしい。コレもなぜか葉っぱにピントが合ってる。💦

 

 

イワツメクサ再び(笑)。本州中部の高山でよく見られる。

花びら10枚のように見えるけど実は5枚だ。この写真ではわかりにくいが真ん中に深い切れ込みがある。

 

 

クモマグサ(雲間草)。漢字がしゃれている(笑)。

検索すると園芸種がいっぱい出てくるが別の種。カメラ機能調子悪いかな、腕のせい?ピントが💦

 

 

随分道草したけど、今日は時間たっぷり。雨だけ降らないようにと思いつつザイテングラート目指す。

 

 

ガスの切れ間に立派な山容は常念岳。

 

 

さて取り付いて。ザイテングラートってドイツ語。日本語だと『支稜』メインの尾根からの枝尾根。

 

 

 

『あれ?何かいる⁉』

 

 

近くによってみる。ライチョウか?

 

 

全然逃げないというか動かないと思ってよく見たら岩だった(爆笑)。しかしよく似ている。🤣

 

 

そして今度は🐡魚が・・・。左側に目と口が、石の模様がうろこに見える。😁

 

 

だいぶ登ってきた。下の方はガスが切れている。

 

 

穂高山荘に到着。道草してたのでコースタイムより30分ほど余分に掛かった。

 

 

受付け済まして、ビールは寒いのでホットウイスキーにする(笑)。

 

 

明日は、あそこから奥穂高岳を目指す。ガスってるなあ。

 

 

あっ晴れた!青空!

 

 

目まぐるしく変わる天候。

 

 

17時の早い夕食。ちょっと堅めのハンバーグ。隣の人、割りばし折れてた。😆

 

 

寝るにはまだ早く、暇を持て余す。持参したナッツとホットウィスキー飲みつつグッズ観賞。

 

 

さて明日はどうなるかな・・・つづく

 


奥穂高岳 前編 2021.8

2021-10-08 19:01:20 | 

今年の夏は『黒部峡谷の下ノ廊下』か『穂高岳縦走』をと考えていた。

日程的にふたつは無理という事で穂高縦走に決定。😄

雨の猿投山を2回、3000mに身体ならすために御嶽山に登り準備した。

 

計画は、上高地から涸沢に入り北穂高岳、涸沢岳、奥穂高岳、前穂高岳、重太郎新道で下山するというもの。

3000mをゆったり楽しみたいと余裕の3日間での縦走である。

ホントはテン泊にしたかったけど、それは次回に譲り今回は山荘を利用する。費用は、掛かるけど。😅

 

ご存じのように上高地はマイカー規制がある。さわんどバスターミナルから出る5時の始発に乗りたい。

現地入りは、Googleマップだと距離優先で山道を走ることになるが、ここは運転で疲れないようにしたいので松本まで高速道路を使う。

松本からの国道158号は途中まで野麦街道である。松本から高山や富山につながる物流の道なので深夜でもトラックが多い。

夜は快適に走るが初めての道。それなりに慎重。

奈川渡(ながわど)ダム付近から古いトンネルが続く。大型車のすれ違が困難のため現在新しい道とトンネルを工事中。

ところでトンネル入り口に入山隧道、奈川渡隧道などとプレートが掛かっている。

隧道(ずいどう、すいどう読みはどちらもOK)がトンネルの意味だと初めて知った。普段見ないね~。😁

 

新鮮な驚きだったのは、トンネルの中に分岐があるのだ。

一瞬『!』となる(笑)。

 

無事、沢渡(さわんど)駐車場に到着。なんて広い駐車場!マイカー規制だから当たり前か(笑)。

仮眠するには微妙な時間なので、いつでも出れるように準備して少しゆっくりする。

そうこうしているうちに、登山者や早めの観光客も動き出す。

 

始発に乗りウトウトとしているうちに上高地バスターミナルに到着。時間およそ30分、往復運賃2400円也。

早朝にもかかわらず登山者のみならず観光客も見受けられる。さすが人気の上高地である。

早朝の河童橋。まだ朝日が入らない。

 

 

朝日を浴びる焼岳。

 

 

涸沢までのコースタイムは、6時間10分。

上高地バスターミナル~明神橋~徳沢(2時間)

徳沢~横尾~本谷橋(2時間10分)

本谷橋~涸沢(2時間)

1日目は涸沢で泊りなので、たっぷりと時間がある。

河童橋を渡り梓川を右手に見ながら川沿いに歩いていく。ちょうど朝日が差し込んできていい感じである。

 

 

 

ビュースポットにて。

あまりにも清々しく綺麗なので、澄んだ川の流れ、霧と光の共演にしばし時間を忘れる。

 

 

動画ではこんな感じ。逆光がまぶしい。

 

 

少し進んでは、朝の光景にたたずみカメラを構える。

 

 

そんなことを繰り返していたら、コースタイム1時間少しのところ倍かかっていた。

全コースを倍時間掛けていたら日が暮れてしまう(笑)。歩こう。

木道もいい感じ。

 

 

明神池は外から眺めるだけにして足を進める。

嘉門次小屋を通り過ぎ、レリーフを見る。

上条嘉門次は、日本アルプスを紹介したウォルター・ウェストンとその連れ合いを北アルプスへ案内したことで有名。

嘉門次小屋は国の登録有形文化財。

 

 

明神橋を渡る。

 

 

エメラルドグリーンで透き通る川はせせらぎというよりは水量が豊富で流れが速い。

もちろん水温は低く冷たい。😆

 

 

振り返ると明神岳の眺めが青空に映え素晴らしい。

 

 

ここからしばらくは梓川の流れに沿って林の中を歩く。

サラシナショウマが雰囲気良く咲いている。

サラシナとは若芽(菜)を茹でて、水にさらし山菜として食したことに由来する。

ショウマは、漢字で升麻。根茎から生薬を作るとのこと。ふさふさ感が愛らしい。

 

 

さあ、ここからしっかり歩くつもり。明神分岐から徳沢まで1時間。

 

 

途中にある池、古池と言いながら水は澄んで鏡のよう。水底と周囲の樹々が映り込んで錯覚現象。😲

 

 

森の中に日射しが入る。

 

 

途中、明神岳のビューポイント。飛行機雲が気持ち良い。

 

 

梓川に出て眺める。気持ちいい!

 

 

今度はコースタイム通り到着。

広々とした徳沢キャンプ場。上高地からここまで来てキャンプする家族やカップルも多い。

 

 

そのまま通り過ぎて次の横尾を目指す。約70分。

 

 

樹々の間から、雪渓が残る穂高岳。あそこへ登るのだ。

 

 

岩がすごい。1枚の絵画のよう。

 

 

横尾に到着。上空風が強いようで不思議な形の雲。

 

 

さすがにここまで来ると登山者ばかりである。山荘が立派。

山をやらない人は知らないかもしれないが、トイレはチップ制で山荘によって100円~200円。

環境を守るし尿処理である。

 

 

あとは涸沢までだ、ここでお昼を取り寝不足解消の昼寝してゆっくりとする。

この橋から先は登山装備が必要。

 

 

ロッククライミングの屏風岩を左手に見て大きく迂回する。

 

 

自然歩道ではなく登山道(笑)。

 

 

山懐へ入っていく。

 

 

8月の緑は濃い。

 

 

本谷橋に到着。橋は写真撮り忘れ(笑)。

 

 

谷筋を進んでいく。

 

 

さらに進む。涸沢小屋はまだ遠い。

 

 

ガレ場に出る。

 

 

岩が落ちて来る前にさっと通り過ぎる。

 

 

後方にはこんな景色が広がっている。😀

 

 

ひたすら歩く。歩けば着く(笑)。

 

 

振り返れば、常念岳かな。

 

 

7回かまどに入れても燃え残ると言われるが、諸説あるナナカマド。

あとひと月ぐらいかな、色付く前のナナカマド。

 

 

分岐に来た。どちらから行っても良いのだが涸沢小屋に近いのは右手から。

 

 

涸沢カールにやっと出た。

カール(ドイツ語):氷河の浸食作用で削り取られた谷。『圏谷』って日本語の方が難しい(笑)。

 

 

テント、この日は少なめ。

 

 

涸沢小屋をバックに1枚。😁

立派な小屋である。北アルプスの小屋はCOVID-19の影響により人数制限の運営で経済的に厳しい。

そのため料金の値上がりとなっている。致し方ない。テント場も値上がりしている状況である。

早く収束を願うばかりだ。

 

 

受付を済ませると、ザックを下ろしすることは決まっている。

お疲れ~😆

 

 

今日の行程、16.8km、9時間うち休憩2時間。のんびり歩いたなあ(笑)。天気も良かったし。

とくつろいでいたらにわかにガスって来た。

あれだけ青空だったのに、明日の天気がちょっと心配。大丈夫かな・・・つづく🙄