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(上の写真=厚労省前で展開された労政審へのアピール行動)
骨抜き・見せかけの派遣法「改正」案を許さず抜本改正を求めていきましょう!
労働者派遣法の抜本改正を求める運動の高まりを受け、昨年6月に旧野党3党(民主・社民・国民新)は登録型派遣の原則禁止などを内容とする改正案をまとめました。政権交代により抜本改正が実現するかと思われましたが、昨年12月28日に厚労相の諮問機関である労働政策審議会が出した「答申」は、以下のように3党案より大幅に後退している部分や欠落している部分が多くあります。
①登録型派遣を原則禁止(通訳や添乗員などの「専門業務」などは例外)としながらも、施行には3年の猶予を付け、問題が少ない職種はさらに2年適用を猶予=登録型派遣の禁止は少なくとも3年後、職種によっては「禁止」が5年先にもなります。
②3党案では明記されていた「派遣先の責任」(派遣先の団体交渉応諾義務や未払い賃金に関する派遣先の連帯責任強化など)がすっぽりと抜け落ちています。
③製造業への派遣を「禁止」としておきながら「常用派遣」は認めています。しかも「常用派遣」の定義はない=「常用雇用」の期間が短くても許容される可能性も。
ほかにも違法派遣があった場合に派遣先の直接雇用を義務づける「みなし雇用」が期間の定めのない契約としていない点や、自公政権の法案のまま常用派遣の事前面接が解禁される懸念が残っている点など問題や疑問が山積しています。
このような「骨抜き」「見せかけ」、そして3党案より後退した抜本改正ならざる「改正」案を認めることはできません。今月招集される通常国会に法案は提出される見通しですが、私たち全国一般東京東部労組は派遣法の抜本改正に向けてさらに運動を強めていきます。
フランスの労働法と照らし合わせると、日本の派遣法は、国が「闇労働斡旋業」を公認している事になります。
鳩山内閣の公約、まずは財源は? 財源の基本は労使双方の社保支払いの義務化だと思います。
例えばフランスで年金手続きをする場合、日本での就労経験がある場合、「任意」という欄が追加され、「国保」分を記入する様になっています。フランスの年金事務所の係員の中にはこの「任意加入」の意味が判らない人が沢山いて往生しました。今月始め、08年度KUONIを通して働いた、阪急 日旅 JTBの合計72時間分のサービスの年金ポイント加算通知を受け取りました。
日本の派遣法改正は本当に「見せかけ」だと思います。
旅行業の場合、下地となる労働時間も「みなし労働時間」、失った過去の時間は取り戻せません。