南半球のオーストラリアでは、冬の時期この6月、インフルエンザが3年ぶりに流行しました。
今、低レベルの日本でもこれからの流行への懸念が強まっています。
新型コロナ発生以来、日本でもインフルエンザが鳴りを潜めていますが、ウイルス感染予防対策に加え、
人があるウイルスに感染すると免疫が活性化するので、その時期に他のウイルスが入り込んできても追い払われることがある
”新型コロナとインフルエンザ 2つ同時に感染しうるのか?同時感染すれば重症化しやすいのか?”忽那先生 10/29(土) より
こともその要因と考えられています。
これは、ウイルス干渉という言葉で説明されるそうですが、
複数の呼吸器系ウイルスが気道に同時にまたは連続して感染し、ウイルス間相互作用を引き起こす可能性
のことで、
・最初のウイルスによる感染は、2 番目のウイルスの感染と複製を増強または減少させ、
正の (相加的または相乗的な) または負の (拮抗的な) 相互作用
・ウイルス干渉の概念は、細胞レベル、宿主レベル、および集団レベルでおこること
とされています。
新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスとのウイルス干渉については、
研究がまだ十分ではなく、相互に与える影響については未知の領域
しかし、新型コロナウイルスとインフルエンザウイルスとの間のウイルス干渉は、少なくとも人にとって良い方向には働かなさそうという報告が増加
・ハムスターを用いた実験では、それぞれのウイルスに単独で感染させた場合よりも、同時にあるいは連続して感染させた方が重症度が高くなる
・イギリスでの調査では、新型コロナに感染した6965人について呼吸器系ウイルスとの同時感染を調べたところ、227人がインフルエンザウイルスと同時感染
同時感染していた患者は、新型コロナ単独感染の患者よりも4.1倍人工呼吸管理となりやすく、2.4倍死亡しやすいという結果
忽那先生は、
すでに同じ北半球のアメリカでも増加傾向にあり、日本国内でも大阪府などで報告数が増えてきている
と、指摘しています。
そして、流行期の前にそれぞれのワクチンを接種して流行に備える
ことを勧めています。
先週、インフルエンザのワクチン接種を受け、これからオミクロン株対応のワクチンも予約が可能になります。
できることは限られていますが、備えは心がけるつもりです。