よく分かる 住まいづくり・・(檀建築コンサルタント)

私達の考える住まいは、住まいづくりの原価を探り、無駄のない資金で、遊び心のある家を作る事。

住まいづくり

2010-01-21 09:31:32 | とりとめもなく

 景気回復が進まない中、住まいづくりのでの変化が見えはじめている。
不況の中での警戒心からか、立て替えを諦めリホ-ムを考える人が増えつつあるようだ。
これは、無駄を無くし物を大切にする上においては良い傾向であり、今後日本も、使い捨ての時代から抜け出す上においても良い傾向だと考えている。
当社でも、築80年の家を新たに蘇らせ、耐震補強をし、耐震強度を1.5まで上げる工夫を考えている。

現在の家を耐震診断した結果、0.28との診断結果となり、神戸クラスの地震が来れば、
必ず倒壊する。
昔は今のように冠婚葬祭を式場で行える施設もなく、全て我が家で行った。
襖や障子を取り外せば28帖~32帖の大広間になるよう設計されており、大黒柱で大屋根を支える構造となっている。

屋根には土を乗せ、壁は断熱も兼ね備えた土壁で作られ、重い家を考えて作り、台風で被害を受けにくい建物を造ったが、結果的に地震に対しては極端に弱い家となってしまった。
神戸沖地震においても、西宮の築年数60年以上の建物は殆どが大きな被害を受けそれを裏付ける結果となった。

国や地方においても、耐震補強の製作は取ってはいるが、一向に進まず、学校や公共施設でさえ全く進んでいない。
神戸地震から15年、多くの教訓を残し、また多くの犠牲を残した神戸これを無駄にしないよう我々設計者も、国も地方も取り組んで行かなければならない。