H.P.ラヴクラフト、コズミック・ホラーの元祖です。
人類に先立ち、宇宙の深淵、地球の海底や極地で蠢いた邪神のような生き物と、その末裔、それらを信奉するヒト、それらと混血しメタモってしまう怪異を描き続けた作家です。
といっても生来病弱だったラヴクラフトは、生前の世間の評価は高くなく、46歳で夭折したあとに、オーガスト・ダーレスらがラヴクラフトの造った世界観をまとめ上げたクトルゥフ神話大系によって、その非凡な才能が評価されることになりました。
ラヴクラフトの作品は、創元のラヴクラフト全集9冊と怪奇小説傑作集3の「ダンウィッチの怪」でほぼその全貌に触れることができ、このことは、日本の出版業界の偉業のひとつだと思っています。
昨今の多種多様なメディアで提供される軽いホラーのなかでよく登場するクトルゥフ神話、はたまた、コミック化されたりもして、浮ついたブームの様にも思える状況なのですが、かの全集の初版は1974年であり、30年以上に渡って積み上げられてきた紛れもない”ラヴクラフトの本(作品群)”なのです。
食べ物としての海産物が、嫌悪、といってよいくらいキライだったらしく、その性向が例えば「インスマウスの影」のなかの”インスマウス面(づら)”などと云う表現にも顕現している様にも感じます。
ラヴクラフトは少年の頃から天文学に通じ、またその作品中で、同時代の他の作家やその作品を登場させるあたり、現在のオタク文芸同人に通ずるところがあり、もっとも古い時代の厨二病患者ではなかったかとすら考えています。
私的な話ですが、何度も登場するアーサー・マッケンの「パンの大神」によってマッケンに興味をもち、「夢の丘」という小説、そのなかの子犬が子ども達に殺されるくだりは、読んだときに吐き気をもよおし、読まなきゃよかった、と後悔させられた強烈な印象があります、嫌いな本では無いんですけれどね。
人類に先立ち、宇宙の深淵、地球の海底や極地で蠢いた邪神のような生き物と、その末裔、それらを信奉するヒト、それらと混血しメタモってしまう怪異を描き続けた作家です。
といっても生来病弱だったラヴクラフトは、生前の世間の評価は高くなく、46歳で夭折したあとに、オーガスト・ダーレスらがラヴクラフトの造った世界観をまとめ上げたクトルゥフ神話大系によって、その非凡な才能が評価されることになりました。
ラヴクラフトの作品は、創元のラヴクラフト全集9冊と怪奇小説傑作集3の「ダンウィッチの怪」でほぼその全貌に触れることができ、このことは、日本の出版業界の偉業のひとつだと思っています。
昨今の多種多様なメディアで提供される軽いホラーのなかでよく登場するクトルゥフ神話、はたまた、コミック化されたりもして、浮ついたブームの様にも思える状況なのですが、かの全集の初版は1974年であり、30年以上に渡って積み上げられてきた紛れもない”ラヴクラフトの本(作品群)”なのです。
食べ物としての海産物が、嫌悪、といってよいくらいキライだったらしく、その性向が例えば「インスマウスの影」のなかの”インスマウス面(づら)”などと云う表現にも顕現している様にも感じます。
ラヴクラフトは少年の頃から天文学に通じ、またその作品中で、同時代の他の作家やその作品を登場させるあたり、現在のオタク文芸同人に通ずるところがあり、もっとも古い時代の厨二病患者ではなかったかとすら考えています。
私的な話ですが、何度も登場するアーサー・マッケンの「パンの大神」によってマッケンに興味をもち、「夢の丘」という小説、そのなかの子犬が子ども達に殺されるくだりは、読んだときに吐き気をもよおし、読まなきゃよかった、と後悔させられた強烈な印象があります、嫌いな本では無いんですけれどね。