手持ち観望のお話しです。
以前に、Nikonスピノザ10X25のブレを少なくする方法として、接眼部にアイレリーフ分指をはみ出させて持ち、眼窩や額にその指を押し当てて安定させたり、ストラップの長さを調整して後頭部に回し、そのテンションも利用して、頭部と双眼鏡を一体にして安定させていると書きました。
ただ、軽量なダハなら上記の方法は使えますが、大きめで重いポロには、あまり向いていません。星空観望では天頂を見上げることも多く、脇の締まらない体勢では、ブレやすくなるため、一脚やグリップをビノホルダー下に付けて、少なくとも片腕の脇を締めたまま眺める方法で星見しています。
しかし、この方法も双眼鏡の上下動にはあまり適していません、一脚ないしはグリップの保持角度と、双眼鏡の俯角を容易に変えるような工夫、もしくは補助グリップそのものの角度を変えないと双眼鏡の光軸と視軸を適正に保てないからです。
慣れてしまえばという要素もあるのですが、首というヒンジに対して補助保持具がトレースしないという構造は変えられません。角型などのアイポイントにきっちり合った見口も補助にはなりますが、常に視軸と一緒に動く前頭部で保持するようグリップを上に付けてみました。
前頭部の丸みにグリップを沿わせて、重みを分散、ブレを吸収させようという目論みで、これが見事にアタリました。水平から垂直方向に近いところまで、手を軽く添えているだけで、防振双眼鏡とまではいきませんが細かなブレはほぼ解消しました。
今までにさんざんこの双眼鏡の見え味については書いてきましたので以下は、SS10×50SK-Dのスペックです。
●倍率 10×
●対物レンズ有効径 50mm
●対物レンズコート マルチコート
●接眼レンズコート マルチコート
●プリズムコート マルチコート
●プリズム材質 BAK4
●アイレリーフ 18mm
●実視界 6.5°
●1000mでの視野 114m
●射出瞳径 5mm
●明るさ 25
●高さ 171mm
●最大幅 193mm
●重量 950g
●カラー カーキ/グリーン
付属品
専用ケース・ストラップ・レインガード・レンズクロス・取扱説明書・品質保証書(5年間保証)
話はガラリと豹変しますが、柔道やレスリングを本格的にやったヒトは一様に猪首でやたらと首が強靭です。仰向けに寝て、肩を床にピタッと付けたまま、アゴが自分の胸に着くくらい頭を上げる姿勢、首上げ、と呼んでましたが、この姿勢を30分以上続けることができます。ブリッジもそうですが、コレが出来ないと、投げられたり、倒されたりしたとき、後頭部を強打したり、むち打ちになったりします。このように首が強靭なヒトなら、1~2kgもある大口径ポロでも、問題なく支えられそうですが、やはり軽いに越したことはありません。10X50の双眼鏡となると、材質がプラのものはともかく、本格的な双眼鏡なら、最新のスワロビジョン10×50でさえ、ダハでマグネシウム合金製、オープンヒンジという仕様でも998gと、SS10×50より重いのです。持ちやすさでブレにくくはなっていますが、微細なブレは残りますので、今回の方法に分があります。
SS10×50は、50mmという口径のポロで、頑強そのものの構造でありながら、極めてスマートで、しかも、比較的軽量です。
低倍率の良さを知り、その極みとも云うべき勝間光学機械さんの双眼鏡に興味を持った私ですが、星見という世界の趣向では、口径と倍率がモノを言います。それに対する、SS10×50という回答は極めて対費用効果が高いものです。手持ち観望で、より以上を目指すなら、N社やF社の6~7万円級、高価で重い防振双眼鏡、10万越えの国産高性能ダハ機、あるいはもっともっと高額な海外御三家の高性能機など、とんがった趣味性の世界になっていきます。確かに、奥深い世界で魅力的ではあるのですが、この軽量なSS10×50より、手軽であるはずがないのです。また、天の川が見えるような、条件のよい観望でも、SS10×50は、十二分に星空の美しさを堪能できる確かな性能も併せ持っています。
以前に、Nikonスピノザ10X25のブレを少なくする方法として、接眼部にアイレリーフ分指をはみ出させて持ち、眼窩や額にその指を押し当てて安定させたり、ストラップの長さを調整して後頭部に回し、そのテンションも利用して、頭部と双眼鏡を一体にして安定させていると書きました。
ただ、軽量なダハなら上記の方法は使えますが、大きめで重いポロには、あまり向いていません。星空観望では天頂を見上げることも多く、脇の締まらない体勢では、ブレやすくなるため、一脚やグリップをビノホルダー下に付けて、少なくとも片腕の脇を締めたまま眺める方法で星見しています。
しかし、この方法も双眼鏡の上下動にはあまり適していません、一脚ないしはグリップの保持角度と、双眼鏡の俯角を容易に変えるような工夫、もしくは補助グリップそのものの角度を変えないと双眼鏡の光軸と視軸を適正に保てないからです。
慣れてしまえばという要素もあるのですが、首というヒンジに対して補助保持具がトレースしないという構造は変えられません。角型などのアイポイントにきっちり合った見口も補助にはなりますが、常に視軸と一緒に動く前頭部で保持するようグリップを上に付けてみました。
前頭部の丸みにグリップを沿わせて、重みを分散、ブレを吸収させようという目論みで、これが見事にアタリました。水平から垂直方向に近いところまで、手を軽く添えているだけで、防振双眼鏡とまではいきませんが細かなブレはほぼ解消しました。
今までにさんざんこの双眼鏡の見え味については書いてきましたので以下は、SS10×50SK-Dのスペックです。
●倍率 10×
●対物レンズ有効径 50mm
●対物レンズコート マルチコート
●接眼レンズコート マルチコート
●プリズムコート マルチコート
●プリズム材質 BAK4
●アイレリーフ 18mm
●実視界 6.5°
●1000mでの視野 114m
●射出瞳径 5mm
●明るさ 25
●高さ 171mm
●最大幅 193mm
●重量 950g
●カラー カーキ/グリーン
付属品
専用ケース・ストラップ・レインガード・レンズクロス・取扱説明書・品質保証書(5年間保証)
話はガラリと豹変しますが、柔道やレスリングを本格的にやったヒトは一様に猪首でやたらと首が強靭です。仰向けに寝て、肩を床にピタッと付けたまま、アゴが自分の胸に着くくらい頭を上げる姿勢、首上げ、と呼んでましたが、この姿勢を30分以上続けることができます。ブリッジもそうですが、コレが出来ないと、投げられたり、倒されたりしたとき、後頭部を強打したり、むち打ちになったりします。このように首が強靭なヒトなら、1~2kgもある大口径ポロでも、問題なく支えられそうですが、やはり軽いに越したことはありません。10X50の双眼鏡となると、材質がプラのものはともかく、本格的な双眼鏡なら、最新のスワロビジョン10×50でさえ、ダハでマグネシウム合金製、オープンヒンジという仕様でも998gと、SS10×50より重いのです。持ちやすさでブレにくくはなっていますが、微細なブレは残りますので、今回の方法に分があります。
SS10×50は、50mmという口径のポロで、頑強そのものの構造でありながら、極めてスマートで、しかも、比較的軽量です。
低倍率の良さを知り、その極みとも云うべき勝間光学機械さんの双眼鏡に興味を持った私ですが、星見という世界の趣向では、口径と倍率がモノを言います。それに対する、SS10×50という回答は極めて対費用効果が高いものです。手持ち観望で、より以上を目指すなら、N社やF社の6~7万円級、高価で重い防振双眼鏡、10万越えの国産高性能ダハ機、あるいはもっともっと高額な海外御三家の高性能機など、とんがった趣味性の世界になっていきます。確かに、奥深い世界で魅力的ではあるのですが、この軽量なSS10×50より、手軽であるはずがないのです。また、天の川が見えるような、条件のよい観望でも、SS10×50は、十二分に星空の美しさを堪能できる確かな性能も併せ持っています。