かなり以前から買おうか買うまいか迷っていたパピリオを買いました。
最大の特徴は、最短合焦距離が0.5mと極めて短いことで、それを可能にするために、双眼鏡で唯一、ピント連動対物レンズ位置補正機構という、寄り目ギミックを採用しています。


最近接時には10倍程度の双眼拡大鏡になり、両眼で500円玉2枚、片眼で、2枚に僅かに足らないくらい大きく見せ、Papilio(アゲハ)の名の通り、昆虫などを拡大して観るのに適しています。



防水ではありませんが、ラバー装の筐体は持ちやすく、三脚座があり、ワンタッチでストラップが外せるなど老舗らしい手慣れた造りの良さを感じさせます。
前面のガラスカバーはマルチコート、対物はマルチ+モノ、接眼はモノコートで、その所為か視野は薄く黄色に着色されています。一般的な用途での比較に、同じ逆ポロのアリーナ6×16、倍率の近いHM6.3×40と見比べましたが、ぱっと見ての明るさはアリーナと同等、勝間よりかなり落ち、ヌケも良くないのですが、着色にともないコントラストは悪くなく、さらに解像感はパピリオも大健闘していてアリーナよりは上です。そして像質はともかく、一番フラットな視界はパピリオです。
近接補正機構との兼ね合いでしょうか、被写界深度はかなり浅く、近距離のみならず、数十メートルレンジの観望でも頻繁にピントの調整が必要です。一番の欠点は、ゴーストとフレアが盛大に出ることで、これは構造上仕方のないことだと思います。概して、以前店頭で覗いたときよりもかなり見えが良く、特に解像感とフラットさは拡大鏡としても申し分なく、おそらく、個体差があるような気がします。
パピリオの真価は、やはり近接使用時に発揮されます。ミニチュアカーやフィギュアを床目線で観たときの、自分が小さくなって入り込んだような感覚は独特のモノです。超望遠レンズで電車を前から撮ったとき、パース(遠近感)がつかず、後ろの車両まであまり大きさが変わらずに見える、あの感覚が、近寄って大きく見える視界にも反映され、両眼視ならではの立体感が、浅いピントで強調される、視覚のパラドックスの世界です。
ただ、すごく近くを両眼で見られるだけで、普通の双眼鏡とは全く異なる感覚で、思いもよらない使い方ができるオモシロイ製品です。
最大の特徴は、最短合焦距離が0.5mと極めて短いことで、それを可能にするために、双眼鏡で唯一、ピント連動対物レンズ位置補正機構という、寄り目ギミックを採用しています。


最近接時には10倍程度の双眼拡大鏡になり、両眼で500円玉2枚、片眼で、2枚に僅かに足らないくらい大きく見せ、Papilio(アゲハ)の名の通り、昆虫などを拡大して観るのに適しています。



防水ではありませんが、ラバー装の筐体は持ちやすく、三脚座があり、ワンタッチでストラップが外せるなど老舗らしい手慣れた造りの良さを感じさせます。
前面のガラスカバーはマルチコート、対物はマルチ+モノ、接眼はモノコートで、その所為か視野は薄く黄色に着色されています。一般的な用途での比較に、同じ逆ポロのアリーナ6×16、倍率の近いHM6.3×40と見比べましたが、ぱっと見ての明るさはアリーナと同等、勝間よりかなり落ち、ヌケも良くないのですが、着色にともないコントラストは悪くなく、さらに解像感はパピリオも大健闘していてアリーナよりは上です。そして像質はともかく、一番フラットな視界はパピリオです。
近接補正機構との兼ね合いでしょうか、被写界深度はかなり浅く、近距離のみならず、数十メートルレンジの観望でも頻繁にピントの調整が必要です。一番の欠点は、ゴーストとフレアが盛大に出ることで、これは構造上仕方のないことだと思います。概して、以前店頭で覗いたときよりもかなり見えが良く、特に解像感とフラットさは拡大鏡としても申し分なく、おそらく、個体差があるような気がします。
パピリオの真価は、やはり近接使用時に発揮されます。ミニチュアカーやフィギュアを床目線で観たときの、自分が小さくなって入り込んだような感覚は独特のモノです。超望遠レンズで電車を前から撮ったとき、パース(遠近感)がつかず、後ろの車両まであまり大きさが変わらずに見える、あの感覚が、近寄って大きく見える視界にも反映され、両眼視ならではの立体感が、浅いピントで強調される、視覚のパラドックスの世界です。
ただ、すごく近くを両眼で見られるだけで、普通の双眼鏡とは全く異なる感覚で、思いもよらない使い方ができるオモシロイ製品です。