斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

テクノルネサンスジャパンが熱い!

2011年07月19日 21時58分52秒 | 長岡技術科学大学の広報
第4回テクノルネサンスジャパンの説明会が、今日の16時半からA講義室で開催されました。テクノルネサンスジャパンとは未来の夢アイディアコンテストです。なんていうか、アイディアを紙に書いて提案して、それがよい内容だと賞金がもらえるという程度のことだと思っていました。パンフレットを見ても、そう思わざるを得ない。

実際に、開始時間に集まった学生が2名で、ちょっとこれはまずいということで、材料開発工学専攻の院生を中心に急きょ動員しました。なんとか20名ちょっと集めましたが。。。

説明会が始まってから、「しまった」と思いました。講演内容が大変面白い。



今日は、スリーボンド、大日本印刷、東レ、村田製作所の各講演者が、各社の先端技術について説明しました。また住友化学はビデオ上映でした。各社とも持ち時間15分ほどだったのですが、この先端技術の話しがわくわくするような内容だったのです。無理矢理でも連れてこられた院生諸君がかなり真剣に講演を聞いていました。要するに、こういう話を聞いて脳を活性化させて、さらに面白いアイディアを応募してほしいということだったのです。



結局最後まで聞いていて、しかもそのあとに各企業の関係者から各社の展示品を見せてもらって、いろいろな質問をしたりして、満足していたように思います。人事担当者も各社から来ていました。これから就職活動する諸君にとっては、有名企業の人事担当者と直接話しができるチャンスだったわけです。今日無理矢理にでも連れてこられた院生諸君も、人事担当者とじっくりと話をしていました。



来年からは、この講演会は就職支援部あるいは学生支援課の扱いにしないとなりません。より多くの院生、学生に聞かせたかった。

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無機材料科学I

2011年07月19日 21時33分21秒 | 講義記録
今日は、X線回折の実務をじっくりと勉強しました。まず、小テストで、CsCl構造の[100]方向から見た透視図を答えてもらいました。そして、その図を使って、(100)回折が得られるか?(202)回折が得られるか、という問いをしました。CsClは単純立方格子なので、もちろん(100)回折は得られます。そして(202)回折は面が存在しないので、回折としては得られないはずです。それらの原理を透視図から説明できなければなりません。

実務でX線回折をとると、CsCl構造の(202)回折は得られます。なぜかというと、nλ=2dsinΘだからです。(101)回折の高次回折つまりn=2の回折が(202)回折の位置に出てきます。同じことでn=3, n=4で(303)や(404)も出現することになります。

単結晶回折法と粉末回折法とを勉強しました。単結晶の場合には、得られるはずのすべての回折が得られるわけではありません。試料台に平行の関係にある面からしか回折が得られません。

来週の試験に向けて、CsCl、NaCl、fcc, bcc, ダイヤモンド、閃亜鉛鉱、ペロブスカイト、ホタル石の構造はしっかりと頭に叩き込んできて下さい。もちろん、放射性崩壊、電子配置、波動関数も重要です。


2年生の基礎無機化学も本日最後の講義でした。来週、試験になります。
ダイヤモンドの熱伝導率がなぜ高いのか?しっかりと勉強するとなるほど、合点がいったと思います。白リン、赤リン、黒リンの構造上の違いについて、理解できたでしょうか。酸化アルミニウム(アルミナ)の別名はコランダムで、コランダムにある元素を添加するとルビーやサファイアになります。ある元素とはなんでしょうか。

Liイオン電池の構造はたいへん重要です。そのほか、重要な事項については本日講義中に話した通りです。来週の試験までにしっかりと勉強してきて下さい。

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