河合隼雄さんの「こころの処方箋」を読む。河合さんはご健在と思っていたが、すでに亡くなっていたんですね。
月一回の連載の4年分が文庫にまとめられていて、一章4ページというのが、電車の中で読むのにちょうどいい。各章の見出しが面白いので、ちょっと記してみる。
・ 人の心などわかるはずがない
・ ふたつよいことさてないものよ
・ 100%正しい忠告はまず役に立たない
・ 「理解ある親」を持つ子はたまらない
・ イライラは見とおしのなさを示す
・ マジメも休み休み言え
・ 人間理解は命がけの仕事である
・ 文句を言っているうちが華である
・ 一人でも二人、二人でも一人で生きるつもり
・ 「昔はよかった」とは進歩についてゆけぬ人の言葉である
・ 家族関係の仕事は大事業である
どうですか?55章もこういう見出しがついていると、読みたくなりませんか?
吉田兼好が読書のことを「見ぬ世の人を友とする」と言ってましたが、河合さんは現代人ですが、いろいろ教えてくれます。