2月9日、つくば植物園の絶滅危惧植物温室に展示されていた「カンアオイ(寒葵)類」です。
これまで11種の寒葵をUPしました。今回は8種です。
カンアオイについては1月24日のブログ「寒葵」をご覧ください。
葉の下で、地面すれすれに真っ暗な口を開けて咲くカンアオイ類の花は、色、形、香りが種ごとに著しく異なることも大きな魅力で、植物愛好家の間に強い人気があるそうです。
⑦「アサトカンアオイ(朝戸寒葵)」絶滅危惧IA類(CR)
奄美大島でも限られた地域の常緑樹林下に生育する固有種。'12に新種登録されたばかり。花期:2~3月
⑧「フクエジマカンアオイ(福江島寒葵)」
'94に発見された希少種で長崎県五島列島に分布。絶滅の恐れが大きい。花期:2~3月
⑨「トクノシマカンアオイ(徳之島寒葵)」絶滅危惧II類 (VU)
徳之島の石灰岩質の照葉樹林下に自生する固有種。花期:3~5月
⑩「ハツシマカンアオイ(初島寒葵)」絶滅危惧IB類(EN)
徳之島に分布。春に長い花柄の先に萼筒が大きく膨らんだ特異な花をつける。花期:2~4月
⑪「コシノカンアオイ(越の寒葵)」準絶滅危惧(NT)
長野県、新潟県から秋田県までの日本海側に分布。かなり大きく発達した暗紫色の花を咲かせる。花期:2~5月
なお、カンアオイの萼は普通3裂。本種は4裂↑のことがあり、同園の解説よると4つ葉のクローバーのようなものとのこと。
⑫「ヤクシマアオイ(屋久島葵)」絶滅危惧II類 (VU)(別名:オニカンアオイ:花の大きい高地のもの)
屋久島の山地の常緑樹林に生育。花期:3~4月 展示中の株は秋にも開花する。
⑬「オオカンアオイ(大寒葵)」(別名:ホウライアオイ)
台湾の樹林下に自生。秋に開花し、大型でくびれのある特徴的な花をつける。
台湾に自生する10種の内の1種です。
⑭「アサルム・イキャンゲンセ」
中国南東部の林下に自生し、冬に開花。
中国には2種自生。本種と「トコウ」(中国浙江省産)。