つくば植物園のスタッフブログによると、ひとつの花茎に2 種類の異なった色の花を咲かせる「ディモルフォルキス・ロウィイ」(Dimorphorchis lowii)というとても変わったランが開花しているとのことなので、先月、見てきました。
以下は同園の遊川研究員のコメントです。
「花茎の付根の 2輪だけは鮮やかな黄色なのに対し、その他の花はクリーム色に赤紫色の細かい点が入ります。また黄色の花は艶っぽい香りをふりまきますが、クリーム色の花は匂いません。花粉を運んでもらう昆虫に確実に受粉してもらうために進化した性質と思われますが、なぜこのような「咲き分け」にメリットがあるのか解明されていません。属名のディモルフォルキスは、ギリシャ語で「2型のラン」という意味で、花のこの特徴にちなみます。この種はボルネオ島サバ州の限られた場所の標高500~1,200m の林の木に着生し、1989 年に発表されました。」
なお、黄色い花は1~3輪のようです。主な開花期は夏~冬で、花自体は派手な印象はありませんせでした。