一昨々日、散歩していたら「センニンソウ(仙人草)」(Clematis terniflora:クレマチス・ターニフローラ)が咲き始めていました。
’210825 道端や林縁など生える本種は、日本や中国などに自生する原種の「クレマチス」です。
膨大な数の蕾がついています。
’040904 キンポウゲ科クレマチス(センニンソウ)属の常緑つる性半低木(多年草)で、茎や葉にかぶれを起こす有毒植物です。
’210825 花期:8~9月、花径は2~3cmほど。花は円錐状集散花序で、茎頂または葉腋に白い花を多数つけます。
萼片は4枚で、花弁状をなし、上を向いて全開(平開)します。雄しべと雌しべが多数あります。
’200917 満開時の様子 花のあと3cmほどに伸びた白くて長い毛の花柱が残ります。
こちらは、近縁種の「キイセンニンソウ(紀伊仙人草)↑」(Clematis uncinata var. ovatifolia)
紀伊半島南部と熊本県南部だけに自生する日本固有種です。
花径は2.5~3cmほど。センインソウより、葉が厚くて艶があり、小葉の基部に関節があることが異なります。
和歌山県のレッドデータブックで準絶滅危惧に分類されています。
和名は、種子(痩果)につく綿毛を仙人の髭に見たてたことに由来します。
「ムニンセンニンソウ(無人仙人草)↑」(Clematis terniflora var. boninensis)
日本固有種で小笠原諸島だけに分布し、絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています、
センニンソウより、花が大きく(花径4cmほど)、花数はまばらで、葉に光沢があり、茎や葉に毛がないなどが異なるとのこと。
自生地は極限されていて、個体数が1000株未満と推測されています。
自生地では他のセンニンソウの仲間と異なり地上部が枯れずに木質化します。
なお、「ムニン(無人)」は、かつて小笠原諸島が無人島(むにんじま)と呼ばれたことに由来します。
本種↑は羽状複葉で卵形の葉で鋸歯はない。
花がよく似ている「ボタンヅル(牡丹蔓)」↓(Clematis apiifolia)は、三出複葉で「ボタン(牡丹)」に似た鋸歯の多い葉をつけます。
花期も同じ8~9月です。