田舎へ行ってご/見てご!

二地域居住(田舎暮らし)、花・写真、古民家めぐり、旅、日々のあれこれなど。

夏~秋の花:紅花素芯花

2021年08月31日 | 花さんぽ・花めぐり

’210829「バウヒニア・ガルピニー」(Bauhinia galpinii) 南アフリカ原産

和名:ベニバナソシンカ(紅花素芯花)

マメ科バウヒニア属の半つる性落葉低木で樹高は、2~3mほどになります。

7~10月にかけて、葉腋から総状花序を出し、花径は5~8cmの橙赤色の5弁花をつけます。

マメ科なので、花後に長さ10㎝程度の豆果をつけます。

なお、バウヒニア属の他の花は、’210116「冬の花:紫素芯花」、’210620「夏の花:バウヒニア・ユンナネンシス」、’210806「つくば植物園の華花⑱」をご覧ください。

 


夏~秋の花:磯馴松虫草

2021年08月30日 | 花さんぽ・花めぐり

日本固有種でマツムシソウの変種「ソナレマツムシソウ(磯馴松虫草)」(Scabiosa japonica Miq. var. lasiophylla Sugim.) 

’080720 関東地方の海岸に分布。自生地では絶滅寸前の危機的状況となっている。絶滅危惧II類(VU)

’050821 一説には、ソナレは「磯馴れ(いそなれ)」の意味で、マツムシ(スズムシ)の鳴く頃から花が咲くことが名前の由来とのこと。

本種は、スイカズラ科マツムシソウ属の多年草ですが、マツムシソウは、越年草(冬型一年草)

花期:7~11月中旬 草丈10~25cmと丈が低く、葉が厚いのが特徴。

’090822 長柄の先に径約4cm位の上向きの頭花をつける。葉は対生して毛がある。(※筑波実験植物園の解説を一部引用)

 

’20915 「マツムシソウ(松虫草)↑」(Scabiosa japonica)は、全国の山地の草原に生育。

草丈は60~90cmほど。近年、減少傾向にあるが、高原で群生を見かけることもある。

 

近縁種の「セイヨウマツムシソウ(西洋松虫草)↓」(Scabiosa atropurpurea) 

’201204 冬に店頭に並んだ「スカビオサ ’ピンクッションブルー’」 

属名の「スカビオサ」という名前で園芸品種として栽培され流通している。

ヨーロッパ西部原産で、園芸品種も数多く、花色は青、ピンク、白、濃い紅色など多様。

 

’050710                  ’050619


夏~秋の花:初雪草

2021年08月29日 | 花さんぽ・花めぐり

夏に涼し気な雰囲気を演出してくれる「ハツユキソウ(初雪草)」(Euphorbia marginata) 北アメリカ原産で江戸時代に日本に渡来

別名(学名):ユーフォルビア・マルギナタ 

トウダイグサ科ユーフォルビア(トウダイグサ)属の多年草(一年草扱い)

草丈は分枝して1mほどに。花期:7~10月 トウダイグサ科の植物に特有の杯状花序※

(※カップ状になった総苞の中に、雄花数個と雌花が包まれる形になったの花序)

夏から秋に葉縁が白くなり、株全体が美しくなります。

淡い緑色の部分を腺体と呼び、ここから蜜を分泌。白い花弁のように見えるのは腺体の付属体です。


夏~秋の花:仙人草

2021年08月28日 | 花さんぽ・花めぐり

一昨々日、散歩していたら「センニンソウ(仙人草)」(Clematis terniflora:クレマチス・ターニフローラ)が咲き始めていました。

’210825 道端や林縁など生える本種は、日本や中国などに自生する原種の「クレマチス」です。

膨大な数の蕾がついています。

’040904 キンポウゲ科クレマチス(センニンソウ)属の常緑つる性半低木(多年草)で、茎や葉にかぶれを起こす有毒植物です。

’210825 花期:8~9月、花径は2~3cmほど。花は円錐状集散花序で、茎頂または葉腋に白い花を多数つけます。

萼片は4枚で、花弁状をなし、上を向いて全開(平開)します。雄しべと雌しべが多数あります。

’200917 満開時の様子 花のあと3cmほどに伸びた白くて長い毛の花柱が残ります。

こちらは、近縁種の「キイセンニンソウ(紀伊仙人草」(Clematis uncinata var. ovatifolia) 

紀伊半島南部と熊本県南部だけに自生する日本固有種です。

花径は2.5~3cmほど。センインソウより、葉が厚くて艶があり、小葉の基部に関節があることが異なります。

和歌山県のレッドデータブックで準絶滅危惧に分類されています。

和名は、種子(痩果)につく綿毛を仙人の髭に見たてたことに由来します。

ムニンセンニンソウ(無人仙人草)」(Clematis terniflora var. boninensis) 

日本固有種で小笠原諸島だけに分布し、絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されています、

センニンソウより、花が大きく(花径4cmほど)、花数はまばらで、葉に光沢があり、茎や葉に毛がないなどが異なるとのこと。

自生地は極限されていて、個体数が1000株未満と推測されています。

自生地では他のセンニンソウの仲間と異なり地上部が枯れずに木質化します。

なお、「ムニン(無人)」は、かつて小笠原諸島が無人島(むにんじま)と呼ばれたことに由来します。

本種↑は羽状複葉で卵形の葉で鋸歯はない。

花がよく似ている「ボタンヅル(牡丹蔓)」↓(Clematis apiifolia)は、三出複葉で「ボタン(牡丹)」に似た鋸歯の多い葉をつけます。

花期も同じ8~9月です。


夏~秋の花:三島柴胡

2021年08月27日 | 花さんぽ・花めぐり

’050815 静岡県立大学薬草園

薬草の「ミシマサイコ(三島柴胡)」(Bupleurum falcatum:ブプレウルム ファルカツム) 絶滅危惧Ⅱ類(VU)

名前は、江戸時代から静岡県の三島地方で産出されるサイコの根が非常に良質であったことや三島がサイコの大集荷地であったことに由来します。

セリ科ミシマサイコ属の多年草

東アジア温帯各地に自生し、日本では本州中部地方以西に分布します。   

草丈:70~120cm 花期:8~10月 

セリ科独特の複散形花序に小さな黄色の花を多数咲かせます。

生薬「サイコ(柴胡」は本種の根で、サイコサポニンなどの成分を含み、消炎、解熱などの作用があります。