■ザ・グリード■ すべてが実は一匹に繋がっていたという壮観なる真相なんかどうでもよくなるモンスターパニックの模範演技。人間側に悪者がしこたま混ざっていて仲間割れを抱えたまま怪物と対峙しなきゃならない構造ったらモウ、たまりませんや。じりじり喰われていくときお情けの自殺用ピストルを渡されたボスの、最期までどーしよーもない悪辣ぶりと無惨の表情なんか五重丸。あえて注文つけねばならんとしたら、豪華客船3000人大殺戮現場をスタートしか見せてくれなかったこと。むろん、死体の山が想像力にアピールするうえでは暗示法こそ正解だったかもしれませんがね。理想的怪物映画でした。
■エイリアン2■ 前作より格段にパワーアップ。ただ気になるのは、最後にリプリーとサシで勝負するのは卵のところにいたエイリアン・クイーンと同一個体ですよね? だとすると工作機械とのタイマンに合うようかなりサイズが縮んでいるような。エレベーターに乗れるところもそうだし、二度の唐突出現時の「うおおおお」的でデカサに比べて便宜的すぎるのでは。
■エイリアン3■ 2で生き残った面々を子ども含めてあっさり殺したところに好感。しかしエイリアンは一匹になるとまた強くなるんだな、怪獣映画のお約束通り。人間側に武器がないってこともあるけど最後の復活跳躍なんかかなりしぶとい。
■エイリアン4■ やっぱエイリアンは複数襲撃パターンが好きかも。今さらながら尖った歯列がいかにも釘っぽい作り物なのが気になるにせよ。リプリーが最後にわが子を殺してしまうのはいくらなんでも人間寄りの御都合主義にもほどがあるって感じだが、殺し方がまことに面白すぎるのでマルです。
■ジェラティノス■ ニュルニュルだけは一貫していたけれど結局どんなのが基本形かわからなかったところがねェ。まあそつのない作りでB級上位に行くかとほくそ笑んでいたら、最期の手抜きが致命的でしたな。爆死の様子が映ってないし。それに口の中へ爆弾手投げの距離なのだからあれだと主人公も当然吹っ飛んでるはずでしょう。
■フランケンシュタイン対地底怪獣■ 最後の大ダコがハイライト(あのシーン、海外バージョンだけですって?)。もちろん序盤の浮浪児の変身ぶりからフランケンへの濡れ衣にいたる流れはホラーとサスペンスの純粋型だし、フランケンvsバラゴンの格闘シーンも堂々たるもの。むろんすべての光源は水野久美ただひとり。あまりに対照的な『マタンゴ』のあの役などと見比べると感動の溜息が止まりません。
■デューン/砂の惑星(デヴィッド・リンチ)■ サンドワーム。これだけデカいともう全然怖くありませんや。人間陣営の方が怪物ぽかったかも。
■インベイド■ たったのあれで疑心暗鬼、同士討ちってことじゃほんと、なんのための特殊部隊突入かと。なんのためのエイリアンの素晴らしい造形だったかと。早とちり女の償い用自虐英雄行為も白けさせられるばかり、まあ勝手にやっててくださいと。で続編ぽい作りだったけど本編てどこかにあるんですか? それとも新手法のつもりか。例のバカ女のパイチラ戦法が回顧紹介シーンに出てきた時点で早くも私は諦めましたが。
■スクワーム■ 「気持ち悪い」というレビューが目立つが、私ゃ気持ち悪さ不足でフラストレーション溜まった口ですけど。近くにいても即座に襲ってくるわけでもなし、物理的な恐怖も乏しい。理科教室のテレビ番組式に牙をアップで映されてもな。普段じかに見ているミミズの方がリアルだからか。ゴカイも飼ってみようかな。
■エンバイロン■ ヘビなのかナメクジなのかハッキリしろと。それに『ドラゴンファイター 炎獣降臨』ばりに同じ映像を使いまわしすぎですよと。
■オクトパス■ ビジュアル合格点は客船を襲う海上シーンだけかな。なぜかテロリストだけ狙った細かい芸でヘリコプター落としたのもお手柄。で最後がうっわーひでぇ。主人公はどんな無理してでも絶対生還すべしなんて内規設ける必要ありませんって誰か言ってやって。『シャーク・ハンター』ごときが模範になってしまうようでは侘しすぎです。
■テンタクルズ■ うーむ……。母親が立ち話している背後で乳母車が赤ちゃんごと消えるオープニングは気合い入ってるんだが……(しょっぱな小学生を惨殺した『モンスター・パニック』『ヒューマン・キャッチャー』を凌いでますな)。しかるにどうものんびりした雰囲気とやたら自己主張強い音楽は何とかならなかったの。それにせっかくあれだけ大勢殺してくれた肝心のあいつも、最後たった2頭のしかも人に馴れたシャチにあっけなく引き裂かれちゃうんじゃあ、モンスターならぬしょせんはただの天然ダコ。『オクトパス』のに比べると1~2割程度のサイズみたいだから仕方ないかな。(しかし潜水艇を破壊しワイヤを無茶苦茶にした化け物がシャチにああも簡単に? いかなる怪物も生物学的天敵には無力、という法則を示してくれたと見ればなかなかオツではありますが)
■宇宙大怪獣ドゴラ■ ビデオパッケージにあるような美麗な全体像はついに現われず。それでもドゴラのデザインの良さは目を瞠るものがありますがね。けれど2度目の登場シーンこそ山場かと思いきや本体すでに亡く、色とりどりの岩がぼろぼろ落ちてくるだけというのではなあ。決して弾の当たらない人間同士の銃撃戦はもういいから、ドゴラに焦点当ててくださいよ。初回登場シーンはなかなか期待させたのだから。
■水爆と深海の怪物■ まあタコはタコとして(完全に上陸してほしかったですが)、ジャンル的に怪獣中心でやってくださいよ、美人が登場したとたん上~下視線走らせぐっと接近が主人公のたしなみですか? 白人男のステレオタイプ化は自前でやってるんですね。ああ50年代だなあ(9年後に『宇宙大怪獣ドゴラ』で夏木陽介が真似しちゃってますが)。しかしもたつきまくったチープな海中シーン見ると(水槽セットがバレバレ)、特撮の歴史も険しかったんだなあと。
■ザ・ビースト■ 海面にふわーっとイカの影が浮かび出るところくらいですかね。見どころは。
■ザ・ヒル■ ヒルを引っ張ってるピアノ線が見えてるところが御愛嬌にすらなってないのが悲しい。2002年制作でしょ、時代の技術水準と無関係にやってるほんのジャンクでしたね。
■ノイズ■ 引っぱって引っぱって結局たったのあれかゃ。主役に演技派そろえさえすりゃお話がカスでも映画として成り立つと言わんばかりの。まったく、すべての目的だったエイリアンの出番があれでは、〈大〉場面のないトイレ盗撮ビデオを最後まで観てしまったような味気なさ徒労感のみ残りました。まあモンスター登場場面だけ目当てに映画観ている私も悪いことは重々承知の上だがそれにしてもです。
■エイリアン2■ 前作より格段にパワーアップ。ただ気になるのは、最後にリプリーとサシで勝負するのは卵のところにいたエイリアン・クイーンと同一個体ですよね? だとすると工作機械とのタイマンに合うようかなりサイズが縮んでいるような。エレベーターに乗れるところもそうだし、二度の唐突出現時の「うおおおお」的でデカサに比べて便宜的すぎるのでは。
■エイリアン3■ 2で生き残った面々を子ども含めてあっさり殺したところに好感。しかしエイリアンは一匹になるとまた強くなるんだな、怪獣映画のお約束通り。人間側に武器がないってこともあるけど最後の復活跳躍なんかかなりしぶとい。
■エイリアン4■ やっぱエイリアンは複数襲撃パターンが好きかも。今さらながら尖った歯列がいかにも釘っぽい作り物なのが気になるにせよ。リプリーが最後にわが子を殺してしまうのはいくらなんでも人間寄りの御都合主義にもほどがあるって感じだが、殺し方がまことに面白すぎるのでマルです。
■ジェラティノス■ ニュルニュルだけは一貫していたけれど結局どんなのが基本形かわからなかったところがねェ。まあそつのない作りでB級上位に行くかとほくそ笑んでいたら、最期の手抜きが致命的でしたな。爆死の様子が映ってないし。それに口の中へ爆弾手投げの距離なのだからあれだと主人公も当然吹っ飛んでるはずでしょう。
■フランケンシュタイン対地底怪獣■ 最後の大ダコがハイライト(あのシーン、海外バージョンだけですって?)。もちろん序盤の浮浪児の変身ぶりからフランケンへの濡れ衣にいたる流れはホラーとサスペンスの純粋型だし、フランケンvsバラゴンの格闘シーンも堂々たるもの。むろんすべての光源は水野久美ただひとり。あまりに対照的な『マタンゴ』のあの役などと見比べると感動の溜息が止まりません。
■デューン/砂の惑星(デヴィッド・リンチ)■ サンドワーム。これだけデカいともう全然怖くありませんや。人間陣営の方が怪物ぽかったかも。
■インベイド■ たったのあれで疑心暗鬼、同士討ちってことじゃほんと、なんのための特殊部隊突入かと。なんのためのエイリアンの素晴らしい造形だったかと。早とちり女の償い用自虐英雄行為も白けさせられるばかり、まあ勝手にやっててくださいと。で続編ぽい作りだったけど本編てどこかにあるんですか? それとも新手法のつもりか。例のバカ女のパイチラ戦法が回顧紹介シーンに出てきた時点で早くも私は諦めましたが。
■スクワーム■ 「気持ち悪い」というレビューが目立つが、私ゃ気持ち悪さ不足でフラストレーション溜まった口ですけど。近くにいても即座に襲ってくるわけでもなし、物理的な恐怖も乏しい。理科教室のテレビ番組式に牙をアップで映されてもな。普段じかに見ているミミズの方がリアルだからか。ゴカイも飼ってみようかな。
■エンバイロン■ ヘビなのかナメクジなのかハッキリしろと。それに『ドラゴンファイター 炎獣降臨』ばりに同じ映像を使いまわしすぎですよと。
■オクトパス■ ビジュアル合格点は客船を襲う海上シーンだけかな。なぜかテロリストだけ狙った細かい芸でヘリコプター落としたのもお手柄。で最後がうっわーひでぇ。主人公はどんな無理してでも絶対生還すべしなんて内規設ける必要ありませんって誰か言ってやって。『シャーク・ハンター』ごときが模範になってしまうようでは侘しすぎです。
■テンタクルズ■ うーむ……。母親が立ち話している背後で乳母車が赤ちゃんごと消えるオープニングは気合い入ってるんだが……(しょっぱな小学生を惨殺した『モンスター・パニック』『ヒューマン・キャッチャー』を凌いでますな)。しかるにどうものんびりした雰囲気とやたら自己主張強い音楽は何とかならなかったの。それにせっかくあれだけ大勢殺してくれた肝心のあいつも、最後たった2頭のしかも人に馴れたシャチにあっけなく引き裂かれちゃうんじゃあ、モンスターならぬしょせんはただの天然ダコ。『オクトパス』のに比べると1~2割程度のサイズみたいだから仕方ないかな。(しかし潜水艇を破壊しワイヤを無茶苦茶にした化け物がシャチにああも簡単に? いかなる怪物も生物学的天敵には無力、という法則を示してくれたと見ればなかなかオツではありますが)
■宇宙大怪獣ドゴラ■ ビデオパッケージにあるような美麗な全体像はついに現われず。それでもドゴラのデザインの良さは目を瞠るものがありますがね。けれど2度目の登場シーンこそ山場かと思いきや本体すでに亡く、色とりどりの岩がぼろぼろ落ちてくるだけというのではなあ。決して弾の当たらない人間同士の銃撃戦はもういいから、ドゴラに焦点当ててくださいよ。初回登場シーンはなかなか期待させたのだから。
■水爆と深海の怪物■ まあタコはタコとして(完全に上陸してほしかったですが)、ジャンル的に怪獣中心でやってくださいよ、美人が登場したとたん上~下視線走らせぐっと接近が主人公のたしなみですか? 白人男のステレオタイプ化は自前でやってるんですね。ああ50年代だなあ(9年後に『宇宙大怪獣ドゴラ』で夏木陽介が真似しちゃってますが)。しかしもたつきまくったチープな海中シーン見ると(水槽セットがバレバレ)、特撮の歴史も険しかったんだなあと。
■ザ・ビースト■ 海面にふわーっとイカの影が浮かび出るところくらいですかね。見どころは。
■ザ・ヒル■ ヒルを引っ張ってるピアノ線が見えてるところが御愛嬌にすらなってないのが悲しい。2002年制作でしょ、時代の技術水準と無関係にやってるほんのジャンクでしたね。
■ノイズ■ 引っぱって引っぱって結局たったのあれかゃ。主役に演技派そろえさえすりゃお話がカスでも映画として成り立つと言わんばかりの。まったく、すべての目的だったエイリアンの出番があれでは、〈大〉場面のないトイレ盗撮ビデオを最後まで観てしまったような味気なさ徒労感のみ残りました。まあモンスター登場場面だけ目当てに映画観ている私も悪いことは重々承知の上だがそれにしてもです。