■大怪獣ガメラ■ ガメラって始めから子どもの友だち的キャラクターとして設定されてるんですね。ゴジラがこのころすでにそうした変質を遂げていたからなあ。核爆発の設定も同じだし、もうちょっと独自路線がなかったかと今さらながら惜しまれる。
■ガメラ対バルゴン■ 私はこれ、昭和平成通じてガメラシリーズ全作でイチオシなんです。じゃまな子どももテレパスも出てこないところがいい。ストーリー全体がおとなの強欲で彩られているうえ、ガメラもバルゴンも同等の脅威というのがたまらん。第1ラウンドの陰惨な流血戦でバルゴンが勝利し(とどめを刺さなかったのはバルゴンがまだ生まれたてで無垢な本能だけで闘っていたからだな、老獪なガメラとの差があとで出てきましたね)人間対バルゴンが壮烈なクライマックスに達したころガメラ復活、そのとき博士だか誰だかが嘆くでしょ「バルゴンがやや弱ったかと思ったら今度はガメラか……」これ、これですよ。二つの邪悪の無心な戦いですよ。これを観たいんですってば、われわれ怪獣ファンは。ちなみにこの映画全体で一番好きな場面は、バルゴンの虹光線に誘われて飛来したガメラが、ジャキッ、ジャキッ、と虹にぶつかってはじけるところですね。そこからただちに火炎と冷凍の異次元の戦い。しかも両者、出身は北極海と熱帯ニューギニア、能力とはイメージ逆じゃないか。拳法対柔術の初手合わせみたいな興奮でしたわい。(ちなみに人間界の強欲ドラマの方は後半チンケでした)
■ガメラ 大怪獣空中決戦■ うーん、なんかテレパシー交信ネタは平成ゴジラとかぶってるので……、これでずっと続くかと思うと相当うんざりしましたよ。昭和ガメラシリーズよりギャオスの造形がさすがに進歩してるのが吉報だが、何度も言うけどテレパス少女レギュラーにするならせめて並以上の可愛いコまたは個性豊かなお笑い系でも使ってくださいよ。
■ガメラ2 レギオン襲来■ (ムシ系1参照)
■ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒■ ビジュアルがあれだけ大迫力アングルなのにどうして(そりゃ予想どおりとはいえ)心の交流にしてしまうかな。『ガメラ対バルゴン』で言ったでしょ、邪悪vs邪悪こそが面白いのであって(第二次世界大戦だって、一番血湧き肉躍る戦線はヒトラー対スターリンの独ソ絶滅戦ですよね?)、ガメラがイリス人間体をいくらメインだからって身を挺して救助しちゃオシマイですャ。動物のそういう衝動、進化論にも反してますよ(平成ガメラはもともと生物兵器的な設定だったからいいのか)。
■大怪獣東京に現わる■ 台詞が聞き取りづらいのが難だけど、アイディア勝ちの傑作だよな。地震は余計だった気がするがリアリティ有り、歴代のどんな怪獣映画をも上回る広範囲の超大破壊を果たした二大怪獣が爪先一つ画面に見せないときたものな。しかし登場人物たちも最後までライブで姿を目撃せず終わった方がよかったのでは。あと原発がいい味出してた反面、地元の役所や大学の動きが1%くらい見えるともっとよかったかも。
■怪獣大決戦ヤンガリー■ ツッコミどころ充満のお話の方はどうでもよろし、ここまで徹底してCG使ってくれると見ごたえありますなぁ、GODZILLAをほんのりチープにした感じにせよ。本格都市破壊スペクタクルの後半よりむしろ前半の「連続事故死」が素晴らしい。終盤入口でヤンガリーの倒壊ビル押さえシーン(「あれは我々の味方だ!」って、ここでもかい……)さえなければAランクだったのに。あとせっかくの二大怪獣、どうして体色がモノトーンなのかと。それとヒロイン(ですかね、あの人?)が、ハリウッドには珍しくナチュラルな歯並びだったのが実によかったす。ていうか韓国人俳優一人ぐらい使えばよかったのに。
■宇宙大怪獣ギララ■ ありゃー。せっかくシュールな造形の新怪獣を登場させておきながら松竹さんや、何やってんの。この動作じゃ鬼ごっこでしょうがよ。両肩いからせてギャオーじゃないんですよぉ。無残な脱力です。なにやらたいしてカッコヨくもない男をめぐって恋の鞘当て的身振りを続ける2人の女がまた美人といえるんだか普通なんだか中途半端な器量なのが却って萌え路線ではありましたが。
■ウルトラQザ・ムービー 星の伝説■ これについては、残念ながらコメントする気になれません。これより劣る作品といえば、『ネズラ』(哺乳類系1参照)だけでしょうかね。(なお低評価を与えたのは、これでウルトラQを名乗るとはけしからんとかそういう不純な理由じゃありません。映画、というか芸術or娯楽をたしなみうる者の最低限の感受性に基づいております。しかしこれといい『帝都物語』といいウルトラマンの担当話といい、実相寺昭雄ってダメなんだな~)
■ガメラ対バルゴン■ 私はこれ、昭和平成通じてガメラシリーズ全作でイチオシなんです。じゃまな子どももテレパスも出てこないところがいい。ストーリー全体がおとなの強欲で彩られているうえ、ガメラもバルゴンも同等の脅威というのがたまらん。第1ラウンドの陰惨な流血戦でバルゴンが勝利し(とどめを刺さなかったのはバルゴンがまだ生まれたてで無垢な本能だけで闘っていたからだな、老獪なガメラとの差があとで出てきましたね)人間対バルゴンが壮烈なクライマックスに達したころガメラ復活、そのとき博士だか誰だかが嘆くでしょ「バルゴンがやや弱ったかと思ったら今度はガメラか……」これ、これですよ。二つの邪悪の無心な戦いですよ。これを観たいんですってば、われわれ怪獣ファンは。ちなみにこの映画全体で一番好きな場面は、バルゴンの虹光線に誘われて飛来したガメラが、ジャキッ、ジャキッ、と虹にぶつかってはじけるところですね。そこからただちに火炎と冷凍の異次元の戦い。しかも両者、出身は北極海と熱帯ニューギニア、能力とはイメージ逆じゃないか。拳法対柔術の初手合わせみたいな興奮でしたわい。(ちなみに人間界の強欲ドラマの方は後半チンケでした)
■ガメラ 大怪獣空中決戦■ うーん、なんかテレパシー交信ネタは平成ゴジラとかぶってるので……、これでずっと続くかと思うと相当うんざりしましたよ。昭和ガメラシリーズよりギャオスの造形がさすがに進歩してるのが吉報だが、何度も言うけどテレパス少女レギュラーにするならせめて並以上の可愛いコまたは個性豊かなお笑い系でも使ってくださいよ。
■ガメラ2 レギオン襲来■ (ムシ系1参照)
■ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒■ ビジュアルがあれだけ大迫力アングルなのにどうして(そりゃ予想どおりとはいえ)心の交流にしてしまうかな。『ガメラ対バルゴン』で言ったでしょ、邪悪vs邪悪こそが面白いのであって(第二次世界大戦だって、一番血湧き肉躍る戦線はヒトラー対スターリンの独ソ絶滅戦ですよね?)、ガメラがイリス人間体をいくらメインだからって身を挺して救助しちゃオシマイですャ。動物のそういう衝動、進化論にも反してますよ(平成ガメラはもともと生物兵器的な設定だったからいいのか)。
■大怪獣東京に現わる■ 台詞が聞き取りづらいのが難だけど、アイディア勝ちの傑作だよな。地震は余計だった気がするがリアリティ有り、歴代のどんな怪獣映画をも上回る広範囲の超大破壊を果たした二大怪獣が爪先一つ画面に見せないときたものな。しかし登場人物たちも最後までライブで姿を目撃せず終わった方がよかったのでは。あと原発がいい味出してた反面、地元の役所や大学の動きが1%くらい見えるともっとよかったかも。
■怪獣大決戦ヤンガリー■ ツッコミどころ充満のお話の方はどうでもよろし、ここまで徹底してCG使ってくれると見ごたえありますなぁ、GODZILLAをほんのりチープにした感じにせよ。本格都市破壊スペクタクルの後半よりむしろ前半の「連続事故死」が素晴らしい。終盤入口でヤンガリーの倒壊ビル押さえシーン(「あれは我々の味方だ!」って、ここでもかい……)さえなければAランクだったのに。あとせっかくの二大怪獣、どうして体色がモノトーンなのかと。それとヒロイン(ですかね、あの人?)が、ハリウッドには珍しくナチュラルな歯並びだったのが実によかったす。ていうか韓国人俳優一人ぐらい使えばよかったのに。
■宇宙大怪獣ギララ■ ありゃー。せっかくシュールな造形の新怪獣を登場させておきながら松竹さんや、何やってんの。この動作じゃ鬼ごっこでしょうがよ。両肩いからせてギャオーじゃないんですよぉ。無残な脱力です。なにやらたいしてカッコヨくもない男をめぐって恋の鞘当て的身振りを続ける2人の女がまた美人といえるんだか普通なんだか中途半端な器量なのが却って萌え路線ではありましたが。
■ウルトラQザ・ムービー 星の伝説■ これについては、残念ながらコメントする気になれません。これより劣る作品といえば、『ネズラ』(哺乳類系1参照)だけでしょうかね。(なお低評価を与えたのは、これでウルトラQを名乗るとはけしからんとかそういう不純な理由じゃありません。映画、というか芸術or娯楽をたしなみうる者の最低限の感受性に基づいております。しかしこれといい『帝都物語』といいウルトラマンの担当話といい、実相寺昭雄ってダメなんだな~)