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ささやま里山活動レポート2015年2月28日

2015-03-01 17:45:24 | ささやま里山

 2月28日、今年最初のユニトピアささやま里山・棚田再生活動が行われました。
 作業は作業小屋まわりの工事、雑木林の伐採などです。
 生物面ではヒキガエルの産卵行動が見られました。

去年、おととしはヒキガエルの卵塊は見ましたが、産卵行動を見たのははじめてです。
人間が近づいたので行動をやめたり、逃げ出したりしたものも見られましたが、しがみついたペアはほとんどそのままでした。作業が終わって人が離れるとコア、コアと鳴き交わします。

オスはメスに迫っていきます。

里山活動をしている隣の谷の湿地ではさらに多く10匹確認しました。

里山活動地のほうは3か所でヒキガエルの卵塊を確認しましたが、ここ最近みかけなかったアカガエルの卵塊も1つだけですが、確認できました。成体を見た人もいたそうです。


これがアカガエルの卵塊です。ゼラチン質がくっつきあうので、一塊になります。

一方、ヒキガエルの卵塊はゼラチン質がくっつかないので、細長いホース状になりますが、なかに黒っぽく細いものがありました。ひからびたものと思いましたが、2枚目のペアが産卵しているようすを見ると産卵直後のものかもしれません。

さて、森林作業のほうですが、ボランティアのみなさんの活躍で、ほぼ伐採も終盤です。

これは1年前の2月22日のようすです。

尾根筋の木は残す予定です。篠山の山の昔の写真を見ると尾根筋の木は残しているところが多い。
アベマキ、アカマツ、シデなどがあります。

伐採地を棚田側からみたようすです。伐採地をさえぎるように木がありますが、ここには道があり、道沿いにアベマキの大木が並んでいます。目印か?はさがけか?用途は不明なのですが、木はまっすぐ伸び、株立ちにはなっておらず、萌芽した形跡はありません。まっすぐ伸びた状態で維持していたのではないかと思います。1本伐採したものの年輪を数えると70年以上ありました。

これがその木ですが、横から萌芽しています。1年目はどうなるかと思いましたが、枝もしっかりしてきました。70年以上の木ですから、萌芽能力はもうないかと思いましたが、無事のようです。更新は萌芽によって可能なようです。

この日は棚田の北側の林にも入ってみました。ここには炭窯跡も見られます。

近くの林の木は多くが過去に伐採を受けて根元から株立ちになっています。薪炭林の名残ということですね。今後の作業地候補です。

ユニトピアささやま内はシカの被食が激しい。現地の担当者に聞きますと、ストロボライト、自動車のエンジン音、人の毛髪、そのほかさまざま試したが、どれも一過性ということです。犬を使うことは施設の性質上安全面の考慮が必要で難しいみたいです。今のところ防鹿柵しか対策はないようです。下の写真はシカがフェンスをくぐったあとです。柵も100%の効果ではないので苦労があります。ほか、イノシシ、サルも現れます。

下の写真は湿地に落ちていたシカの頭骨。

シカの糞塊をたくさん見ました。秋に見たときより多いように思えました。ユニトピアささやまは銃猟禁止なので、猟期には東西の山からここに入り込んでくる動物が多いようです。シカフェンス沿いに歩きながらササなどを食べた跡が空間になっているところがありました。

話はかわって、構内の庭園にある湧水。なにか動くものがいました。小型のサンショウウオの調査もすべきだなと思いました。ユニトピアは両生類の種類が多いのが特徴です。

おわりになぞの木。おかしな突起が出ています。