2月22日、ささやま棚田再生の作業。
この棚田再生では棚田だけではなく、周辺の山に採草地、柴や燃料用の林も整備して循環的な仕組みを作ることめざしています。
前の大きめの木が並んでいてネットをはっているところは林道です。その背後の斜面を伐採しています。切っている木は人工林のスギヒノキ、および雑木林のシラカシ、ネジキ、コナラ、リョウブ、ヒサカキ、アオキなどです。
少しわかりにくいので伐採地の様子を次の写真で紹介します。
尾根筋には径30cmほどのアベマキやアカマツがあります。昔の写真を見ると山の下と尾根筋は大きな木が残っていますので、それに倣うことにしていますが、この大きさの木があるのは昔の姿を残しているのだと思います。
次の写真はアベマキです。直径30cmほどあります。この太さのものは斜面の途中には見られません。
次はかろうじて生き残ったアカマツです。ほとんどのアカマツは枯れています。
尾根筋にはウサギのフンや鹿のフンがありました。彼らはこうした高みから人間を警戒していたのでしょうか?
さて、一方棚田では、ニホンヒキガエルと思われる卵塊が5か所でみつかりました。
この場所は渓流の水を温めるために掘った池の中ですが、ほかに、この上の田んぼの排水路、水田横の小水路、ヒメアカネ保護のために残した湿地でもみつかりました。
ヒメアカネ湿地の卵塊
生物多様性に配慮した棚田といっても、田起こしなどをすれば生物は打撃を受けるわけですから、水田横に小さな水路があることが必要と考えています。こうした水路は生物のためばかりでなく、渓谷の水を温める温水路としての役割も担うわけですから、農業上の合理性もあります。今回水田横の小水路は生物の共存の場所として役立ってくれています。
ところで、昔この周辺ではアカガエルの卵塊を多数見かけました。最近あまり見かけませんが、ヒキガエルと入れ替わったのでしょうか?それとも偶然か?