人類で初めて南極に到達した探検家
ロアール・アムンゼンの生涯を描いた映画です
日本人で彼の名前を
そして彼がノルウェー人だということを
どれくらいの人が知っているのかな?
わたし自身は地理や歴史にとても疎いので
この偉業を成し遂げたノルウェーの国民的英雄が
日本でどれくらい有名なのかがわかりません…
初めてアムンゼンの名前を見かけたのは
ノルウェーに引越してきた年で
語学学校の教科書の中でした
(ノルウェーで知らない人はいない有名な写真)
2回目は確か
オスロを観光した時に立ち寄ったフラム号博物館
(博物館の近くには彫像も)
今回の映画では
有名な南極探検についてだけではなく
彼の人生そのものが描かれています
(牛乳のパッケージもここ数週間アムンゼンバージョン)
珍しくノルウェー語の映画を観に行こうと思ったのは
最近うちで読んでいた本に偶然
アムンゼンの名前が出てきたせいもあります
ジェフリー・アーチャーの「遥かなる未踏峰」という小説の中の
イギリスの南極探検家スコット大佐の公演のシーン
1人がスコットに質問します
「アムンゼン率いるノルウェー隊も南極征服を計画しているという噂が流れていますが
それは心配ではありませんか?」
この本を初めて読んだのは
まだわたしがノルウェーと何の関わりもなかった頃だったので
当時はスルーしていましたが今回は目が釘付けに!
(登山にもジョージ・マロリーにも興味のない人にもおすすめです)
ちなみにスコット大佐の返事は
「南極点に最初に到達するのは、ヴァイキングではなくイギリス人です」
この小説は史実に基づいていますがあくまでフィクションなので
ディテールの真偽のほどはわかりませんが
マロリーのエベレスト登頂の挑戦とアムンゼンやスコットの南極探検が
どちらも同じ1900年代前半であったのは事実なので
もしかしたらこのやりとりも本当にあったのかも
スコット隊との競争にも勝利し
人類初の南極点到達チームのリーダーとして歴史に名を刻んだアムンゼンですが
イギリスの王立地理学会では冷遇されたり
私生活で問題を多く抱えていたりと
決して順風満帆な人生ではなかったことが映画を観るとよくわかります
ノルウェーといえば
「叫び」のムンク
あるいは「人形の家」のイプセン
それから「ペール・ギュント」のグリーグといった
芸術家しか知らないという日本のアナタ
もしもこの映画が日本で公開になったらぜひ見てみてください
ノルウェー人の底力を垣間見ることができます