10,350V.10分間印加、交流耐圧試験の例。
虚数の応用
通常は、様々なデータの表現に実数が用いられることが多い。
しかし人の数を数えるのには役に立たない分数も石の大きさを比べるのには役立つし、物体の重量を記述するには役に立たない負の数も借金の額を表すのには不可欠である。
同様に信号処理、制御理論、電磁気学、量子力学、地図学等の分野を記述するには虚数が必要となる。
例えば電子工学では電池の生み出す直流電圧は+12ボルトや-12ボルト等と実数で表すが、家庭用の交流電圧を表すには2つのパラメータが必要となる。
1つは120ボルト等という振幅で、もう1つが位相と呼ばれる角である。
このような2次元の値は数学的にはベクトルか複素数で表される。
ベクトル表現では直交座標系は通常X成分とY成分で表される。
一方、フェーザ表示と呼ばれる複素数表現では、2つの値は実部、虚部となる。
例えば実部が0で虚部が120の純虚数は位相が90度で120ボルトの電圧を意味する。
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今月号のニュートンより一部コピー切り取り。