ついに念願のラジオを手に入れました。
ソニースカイセンサーICF5900、初期型です。
ヤフーのオークションで22,800円で買いました。
35年前のラジオとしては決して安い買い物ではなかったの
ですが、どうしても欲しかったんですよ。
「このラジオにはICが入っています」と、誇らしげに書いてあります。
時代ですねぇ。
当時、小学校高学年だったころ海外短波を聞くことが
全国的にはやったんですよ。
ラジオオーストラリアとかね。
それでレポートを送ると、BCLカードなるものが送られてくる。
それを集めて自慢するのが楽しかった。
メーカーもそのブームに乗っかって、いろんな高性能ラジオを発売しました。
中でもソニーの発売したスカイセンサーは、性能といいデザインと
いいずば抜けていました。
どうです、今見てもかっこいいでしょ?
もちろんラジオとしての性能は今のデジタルチューニングラジオには
かなわないのですが、なんとも機械をいじってる感と言うか、物としての
存在感があるというか、いいんですよね。
当時のソニーはいい仕事してましたよ。
しかし、いかんせん値段が高かった・・・
35年前の値段で27,800円もしたんですよ。
ラーメン1杯が150円でしたよ、当時。
高いから買ってくれとは言えずにいたのですが、買ってもらえる可能性
がある出来事があったのです。
盲腸になりました。
なにもせずに病室にいると親父が
「何か欲しい物はあるか?」
と聞いてきたので、前から欲しかったラジオを買って欲しい、と
言ったのです。
しばらく母親を話をしたあと
「わかった、買ってやるから・・・」
やったー、ほんとうに喜びましたよ。
次の日、病室に持ってきた箱には
”National"(現Panasonic)の文字が・・・
"SONY"じゃないのかよ。
「おまえの欲しいのは高いから、これでがまんしろ」
それはワンランク格下のクーガ7というラジオでした。
せっかく買ってくれた親父の手前、「なんだよー」とは言えずに
「これでもいいや」と言いましたよ。
同級生に一人っ子の友達がいたのですが、その子から親子喧嘩でスカイセンサー
をバラバラにしたら、あとで同じ物をまた買ってもらった、と聞いたとき
世の中の不条理としくみをしっかり勉強させられました。
そんな35年分の思いがつまったオモチャをいじってます。
当時はさわるどころか、現物も見てなかったですからね。