福島第一原発の事故が風化してきているような気がしてなりません。本当にそんなことでよいのでしょうか。危機は去ったわけではないのに、できるだけ目向けないようにしているだけではないでしょうか。最近になって福島県のダムの底にセシウムが濃縮され、高濃度でたまっていることが毎日新聞で大きく取り上げられました。とくに福島第一原発から50キロ圏内の10ヶ所のダムでは、指定廃棄物の基準となる1キロ当たり8000ベクレルを超えていることが明らかになりました。環境省が20011年9月からダムや下流の河川でモニタリングを続けているもので、深刻な状況は変わってはいないのです。福島県内でため池の除染が始まっているのは、それが放置できないからでしょう。表層の水は基準値を大幅に下回るにしても、いつかそれが人間に悪さをしないか心配でなりません。人間が謙虚さを失ってはならないのです。信仰する者として、そのことを強く訴えたいと思います。
(合掌)