今年もまた世界が平和でありますように—との祈りを捧げるために、日本天台の僧侶として私は、去る30日に中国広東省珠海市で開かれた第22回日中韓仏教交流会に参加いたしました。
「仏教と人類運命共同体構築」をテーマにして、日中韓から約300人が参加して活発な討論が行われました。国家レベルでは対立があったとしても、慈悲の心を大事にする仏教者としての絆を通じて、平和を実現しようとする民間レベルの運動です。日中韓の仏教界の長老が呼びかけ人となり、1995年の北京を皮切りに、毎年1回参加国の持ち回りで開催されています。
同協議会理事長の武覚超比叡山延暦寺長臈(ちょうろう)が「我等三国仏教徒は、御仏の弟子として共に手を携え共に世界の平和と人類の安寧を祈念し奉る」と独唱してから、参加者全員で読経し祈祷いたしました。
また、同協議会常任理事の西郊良光天台宗宗機顧問は「仏教と人類運命共同体の構築」と題して講演をしたほか、王作安国家宗教事務局長、演覚中国仏教会副会長、円行韓国仏教宗団協議会会長が挨拶しました。
新華社通信が翌日の夕方には日本語でネット配信をし、読経し祈祷する日本人仏教団の写真が掲載されていたのには驚きました。左の隅には私も写っています。会津に戻ってからアップされていたのを知りました。
「マカオの世界遺産聖パウロ天主堂」
私はマカオから珠海市に入りましたが、時間が少しあったので、マカオ市内の世界遺産の聖パウロ天主堂を訪れました。16世紀後半にはイエズス会の教会として、アジア最大の規模を誇っていたといわれ、壁だけが残されています。66の石段があり、上から4段目に4人の聖者が立っており、右から2人目が日本に足を踏み入れたフランシスコ・ザビエルです。