会津天王寺通信

ジャンルにこだわらず、僧侶として日々感じたことを綴ってみます。

劉宏副総領事(新潟総領事館)の離任パーティに出席 柴田聖寛

2023-07-29 10:57:43 | オピニオン

 

 ギクシャクした日中関係はお互いの利益にはならないと思います。私は福島県日中友好協会の会員であり、妻は日本に帰化しましたが、私たち夫婦は中国で知り合いました。娘は今北京の精華大学の大学院で学んでいます。それだけに、私は日中の懸け橋になりたいと願っています。
 遠藤久福島県日中友好協会会長のお供をして、去る7月11日に私は新潟市にある中国総領事館を訪ねました。劉宏副総領事が離任することになったために、お別れのパーティが開催されたからです。劉宏副総領事は5年間にもわたって、新潟県や東北6県の人たちと積極的に交流し、親密な関係を築かれました。劉宏副総領事が撒かれた種が必ず実を結ぶと私は信じています。
 私のような天台宗の僧侶にとっては、中国の地は憧れの地でもあります。伝教大師最澄様は天台山を、慈覚大師円仁様は五台山をそれぞれ訪れ、そこで持ち帰ったお経や学んだことを日本に持ち帰ったのです。そのおかげで現在の日本仏教があるからです。
 私のできることには限界がありますが、一僧侶として今後も「東アジアが平和でありますように」との祈りを日々捧げたいと思っております。このたびは中国総領事館の方々には本当にお世話になりました。今後ともよろしくお願いいたします。

御仏の教えを学べば平和なる願いを込めて今日も祈らん 聖寛

       合掌

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会津のダム建設での中国人犠牲者の慰霊祭に参加しました 柴田聖寛

2023-07-17 12:01:58 | オピニオン

 

猪苗代町の沼ノ倉にある中国人殉難烈士慰霊碑

中国駐新潟総領事館の劉宏代表総領事の来賓あいさつ

遠藤久福島県中国人殉難烈士慰霊碑保存会長(福島県日中友好協会会長)の謝辞

 中国との交流の絆を強めなくては、と実感しました。福島県中国人殉難烈士慰霊祭は福島県中国人殉難烈士慰霊碑保存会が主催して去る9日午前10時から猪苗代町の沼ノ倉にある中国人殉難烈士慰霊碑前で行われ、県内を中心に約100名が参列しました。
 同慰霊祭では、渡部英一福島県中国人殉難烈士慰霊碑保存会副会長が開会の辞を述べ、眞田隆浄土真宗本願寺派樹林山西円寺御住職による読経に引き続き、参列者による焼香が行われました。
 このあと、二瓶盛一猪苗代町長、中国駐新潟総領事館の劉宏代表総領事、橋本逸男公益法人日本中国友好協会副会長の来賓あいさつがあり、これに対して遠藤久福島県中国人殉難烈士慰霊碑保存会長(福島県日中友好協会会長)が謝辞を述べました。
 同慰霊祭終了後は、同町長浜のホテル「みなとや」で同保存会の総会も開催され、今年度の事業計画などが採択されました。
 同慰霊碑は沼ノ倉や宮下発電所の建設現場で犠牲になった中国人のために1971年に建立されたものです。沼ノ倉の発電所は1943年に着工し、1944年12月に完成しました。宮下発電所は1941年に着工し、運用を開始したのは敗戦後の1946年12月でした。約1000人の中国人がその過酷な労働に従事したといわれ、そこで25人の貴重な命が失われました。
 同保存会は福島県日中友好協会が中心になって2005年に発足しましたが、2015年に同慰霊祭で参列した、当時の程永華大使は「実際な行動をもって過去の歴史を直視し、また後世の人々に警鐘をならし、中日友好と永遠の不再戦を訴えるために、たゆまぬ努力を続けてきた」ことに感謝の意を表しました。
 会津における水力発電所の建設は日本の国策にそったもので、中国人や朝鮮の人たちの力もあって、今日の会津の水力電力の基礎が築かれたのです。このことに関しては、しっかりと後の世にまで語り伝えるべきだと思います。

       合掌

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