今年も残すところわずかとなりましたが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。「光陰矢の如し」という言葉がありますが、時が経つのは早いものです。限りある命であればあるほど、私たちは信仰を第一とすべきではないでしょうか。
「地方創生」のスローガンが掲げられても、東京と地方の格差は広がる一方です。さらに、全国民のうちの約1割の人たちは、生活保護レベルの暮らしを強いられているといわれます。
最悪の事態が予想されるのは、私が住む福島県です。原発事故にともなう復興予算がピークを過ぎるとともに、東京電力の補償も打ち切られる方向に推移しており、福島県民は棄民化されようとしています。
私ができることは、信仰の大切さを訴えることです。天台宗の一僧侶として、布教に力を入れたいと思っています。信仰によって生きる希望が与えられれば、どんな困難を跳ねのけることができます。弱い人たちに寄り添っていくことこそが、私ども宗教家の使命であるからです。
さらに、世界が平和であり続けるためには、宗教家同士が争っていてはなりません。来年6月に私はエルサレムに出かける予定でおります。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の共通の聖地を訪れることで、宗教の役割に関して、私なりに考えてみたいからです。
今年も皆様には色々とお世話になりましたが、どうか良い年をお迎えください
合掌