会津天王寺通信

ジャンルにこだわらず、僧侶として日々感じたことを綴ってみます。

生きる希望を与えてくれるのは信仰です(今年最後のブログ) 

2017-12-30 19:28:10 | 信仰

 今年も残すところわずかとなりましたが、皆様にはいかがお過ごしでしょうか。「光陰矢の如し」という言葉がありますが、時が経つのは早いものです。限りある命であればあるほど、私たちは信仰を第一とすべきではないでしょうか。

「地方創生」のスローガンが掲げられても、東京と地方の格差は広がる一方です。さらに、全国民のうちの約1割の人たちは、生活保護レベルの暮らしを強いられているといわれます。

 最悪の事態が予想されるのは、私が住む福島県です。原発事故にともなう復興予算がピークを過ぎるとともに、東京電力の補償も打ち切られる方向に推移しており、福島県民は棄民化されようとしています。

 私ができることは、信仰の大切さを訴えることです。天台宗の一僧侶として、布教に力を入れたいと思っています。信仰によって生きる希望が与えられれば、どんな困難を跳ねのけることができます。弱い人たちに寄り添っていくことこそが、私ども宗教家の使命であるからです。

 さらに、世界が平和であり続けるためには、宗教家同士が争っていてはなりません。来年6月に私はエルサレムに出かける予定でおります。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の共通の聖地を訪れることで、宗教の役割に関して、私なりに考えてみたいからです。

今年も皆様には色々とお世話になりましたが、どうか良い年をお迎えください

 

                      合掌

 

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私の今年の漢字は「謙虚」です    柴田聖寛

2017-12-17 08:24:53 | 信仰


「光陰矢の如し」といわれます。月日が経つのは早いものがありますが、2011年3月11日の東日本大震災のことを、もう一度私たちは思い起こす必要があります。 

大地は裂け、大津波が押し寄せて約3万人もの人々が命を失いました。それに続く東京電力福島第一原発の事故で、日本中が逃げ惑うこととなったのです。

そこで明らかになったのは、人間の力の限界であり、祈りの心ではないでしょうか。あの日あの時の出来事を、風化させてはなりません。私たちは傲慢であってはならないのです。その心が人間を破滅に追いやるからです。

人間にとってもっとも大事なのは「謙虚」であることを、東日本大震災は教えてくれました。2017年も年末を迎えましたが、私が皆さんと一緒に考えたいのは「謙虚」という言葉の意味であります。

                           合掌


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