セカンドライフ 

歳を重ねるのも悪くはない

悲し過ぎるお隣さん

2017-11-08 | セカンドライフ
  高齢者社会と言う言葉が当たり前になり、耳に馴染んだと言う物の、実生活の中でひしひしとその速度を増し恐れる最近の私。
隣のM下さんはここのところ何が不安なのか、朝に昼に夕にと我が家のチャイムを鳴らす。
「もう引っ越しの準備は出来た?」「ママはいつ引っ越すの」「一人残されちゃって…」まあこんな言葉で声をかけて来る。
何がきっかけでそんな不安になったのだろう。
       
 この土地の人達にとっては、私はよそ者として、嫁いで来た身。
23歳になったばかりだった。地域の決まり事も習慣も全く分からなかった。どれだけ周りの皆さんにお世話になった事だろう。葬儀も、お通夜も自宅でする地域だった。割烹着などお手伝い用品一式を揃えたりした。全部先輩の主婦から教わった事ばかり。
通夜の食事も皆料理をする家を借りて準備をした。
細かい事を言えば切りがない、我が家も勿論皆さんにお世話になり無事大事を過ごせた。
どれだけ感謝してもしきれない、今の後期高々齢者の方々。

それでも例外なく頭も体も壊れて行く。私も明日行く道と思うと、悲しくて暗い気持ちになってしまう。
Ⅿ下さんのお嬢さんは、1時間位かけて毎晩通って来る。そして朝9時に帰って行く。何と親孝行かしらと思うけど、ご本人はそれさえも忘れてしまい不安一杯の顔をして毎日、毎日「いつ引っ越すの?」と・・・。思わず「大丈夫だからね、置いて行かないからね」と、ぎゅっとハグをしたら帰って行った。可哀想に・・・。
デイサービスも行っていたのに上手く行かなかったのだろうか?私の住宅の高齢者ってみんなこんな感じ。どうした物だろうか?