コラム(411):
自衛隊に感謝する日本共産党
先日、わが目を疑うような記事を見ました。琉球新報によると沖縄の那覇市議会で、日本共産党が自衛隊に対する感謝決議に賛成したというのです。記事を引用します。
――那覇市議会(定数40)は25日午前の臨時議会で、自民党会派が提案した自衛隊や海上保安庁の任務遂行に感謝する決議案を自民、共産党などの賛成多数で可決した。無所属の会(2人)は反対した。公明(7人)、ニライ(6人)、立憲民主・社大(3人)は全会一致ではないことや、決議になじまないことなどを理由に退席した。(以下略)――
自衛隊に「敬意をもって接する」方針に豹変
ロシアのウクライナ侵略以降、日本共産党は世論の反発を恐れて、自衛隊容認、自衛隊活用論を言い始めました。それまで、制服姿の自衛隊自衛隊員を見るだけで共産党員が人目もはばからず「人殺し」と叫んでいたのは有名な事実です。また、再三にわたって当ブログが取り上げている共産党・藤野保史政策委員長(当時)の「防衛予算は人を殺すための予算」との発言も、共産党の本音を語っているものでした。
しかし、この風景ががらりと変わり、志位委員長自ら「急迫不正の侵略がされた場合、自衛隊を含めあらゆる手段を用いて、国民の命と日本の主権を守る」と強調するようになっています。
そのため志位氏が「国民の合意での憲法第9条の完全実施(自衛隊の解消)に向かっての前進を図る」という党綱領を読んだことがないのではないかとまで揶揄されるに至っていますが、志位氏は「急に言い出したことではない」との強弁に懸命になっています。
共産党のこのご都合主義には党員間で動揺が広まっているようで、それを収めるために、赤旗は「個々の自衛隊員のみなさんが、『日本を守りたい』という思いからこの職業を選び、災害救助などで汗を流していることに対して、敬意の気持ちをもっています。個々の自衛隊員のみなさんには、敬意をもって接する必要があることは、当然のことです。・・・」と述べています。
昨年(2021)の8月には、赤旗で「(テレビの)自衛隊特集10本超、テレビが広報に加担」と自衛隊を批判する署名記事からわずか8か月、この変わり身の早さは驚くべきことだと思います。いまや、共産党幹部の脳内からは、自衛隊に対する「批判」の文字が「敬意」という文字に置き換わった状態なのでしょう。
しかし、いくらカルト宗教化した日本共産党といえども、信者、もとい、熱心な党員ですらついていけなくなるのは目に見えています。選挙という視点から考えれば、自衛隊批判論者が一定数存在するがゆえに自衛隊を批判し続けたほうが得策だったように思います。また、一般の有権者からすれば、共産党のあまりに見事な変身ぶりに胡散臭さを感じるのは当然だと思います。
共産党への批判をかわすためについた嘘(自衛隊活用論)を隠すために、新しい嘘(自衛隊に敬意という見え透いた嘘)をまた重ねなければならなかった共産党に支持が広がるはずもありません。
この際ですから、米軍に対して中国から守ってくれてありがとうの感謝決議をして日本国民を驚かしてみてはいかがですか?
日本共産党はすでに中国からの援助金が切られているのですから、中国に気兼ねする必要もないのですから。
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