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特別展『運慶 鎌倉幕府と三浦一族』 神奈川県立金沢文庫 サイト
※11月27日(日)まで
夏に訪れた横須賀美術館での運慶展との共同開催。
展覧会名は同じでも巡回展ではないと聞いていたし、金沢文庫は史料収集が主体なので、史料の切り口からとも耳にしていたので、
そのつもりで観に行った。
でも、仏像も多かった。
横須賀でみた十二神将像も来ていたし、
運慶作の不動明王立像と毘沙門天立像(ともに浄楽寺蔵)も。
お不動さんはポスターやチラシにもなってからね。
展覧会の名称ながら実際の運慶作と判明している作品って、実は少ないそうで。
その貴重な中から、今回は3点も展示されているとのこと。
その中の不動明王立像だからねぇ。
「これ、横須賀でも観てるはずだけど。。。」
なんか違和感。
ぐるっとい一周して、また戻って確かめ見をして。
展示解説を聴きに行って、終わってからまた展示室に戻って見直して。
じっくり見たけど、なんだろうこの違和感。
帰宅してわかった。
たぶん、横須賀で見た時は後ろに光背(こうはい)があったから。
金沢文庫ではなかった。(おかげで後ろから背中もよく見えた)
へぇ~。着脱可能なんだね。
大威徳明王像とその内部から出てきた文書。
伎楽面も運慶作かぁ。
なんか、横須賀で観て読んだ解説をきれいさっぱり忘れていることに気づく。
ま、いっか。
展示解説も聴いてわかったことは運慶のキャリア。
奈良で有名な仏師だから招かれたのではなく、
鎌倉へ下って、鎌倉幕府の関係者(将軍家や北条氏、三浦一族に和田一族)から
依頼を受けて仏像制作に励んで10年くらい?キャリアを積んで奈良に戻り、
鎌倉幕府のお墨付きを得て東大寺や興福寺再興の仏像を手掛けていって全国区のブランドになっていく~
キャリア形成のための足掛かりだったということ。
また、伊豆の北条氏が収めていた辺りが平頼盛や池禅尼と関係があり、
また運慶は池禅尼か平頼盛とのつながりもあって、北条氏の願成就院で仏像製作をすることに~
と近年の研究成果で出てきた説も紹介されて「へぇ~」。
遺された史料から読み解かれる諸説も興味深いけど、
なまじドラマとか視ているので、そういう人間関係やつながりも興味深い。
久しぶりに鎌倉へ行きたくなった。
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