成人の場合で、初回の場合であり、
且つ病気の発見が遅れなかった場合
ウイルス性髄膜炎の実質の入院期間(治療期間)は
約10日~20日程度です。
発見が遅れるというのは、症状の進行度合いに個体差がある為、具体的な日数はありませんが、吐き気(嘔吐)、頭痛、発熱等の条件が揃っているのに、風邪として数日から数週間放っておかれたりした時間が発見の遅れということになってしまいます。
そういった場合は入院期間も1ヶ月~2ヶ月と長くなってしまうことがあります。
細菌性の場合はウイルス性よりも症状が重度になってしまうことが多いので、入院期間もも必然的に長くなってしまうことが多く、日数もその症状により大きく異なります。
初回と書いたのは2度目を体験する人(自分もこれに該当します)が、ごく稀に居ますので、
そういう場合は他の検査等の為に入院期間が延びてしまうこともあるからです。
検査は、髄液検査(腰椎穿刺、ルンバール)のほか
CT、MRI、血液検査、脳波、心電図
など行われることもありますが、それは症状にもよります。
髄膜炎で入院した場合、
最初の段階では嘔吐の為ほとんどの方は食事が出来ず、
水分補給しても直ぐに吐いてしまいますから、始めのうち点滴は24時間となり水分も点滴で補い、
間に抗生剤を2回か3回ほど入れます。
抗生剤の点滴は小さなパックで、時間的には一本30分程度です。
点滴だけで何も食べていなくても、昼夜関係なくとにかく何度も吐き、
吐き気止めというのもありますが、ほんの気持ち程度しか効かないことが私の場合は多く、
これが続くと結構苦しいです。
頭痛も我慢するにはあまりにも酷い場合が多いですから、
その時は鎮痛薬(錠剤)を頓服で使用し、
とにかくその場の痛みをしのぎます。
発熱は40度を超えて上昇する場合もあり、
これは体感としてガタガタ震える寒気、
それが過ぎると暑くてひどい汗をかく事を繰り返しますが、
対応として座薬などを使用して熱を下げ、
体への負担を抑えることを熱が収まるまで繰り返します。
そうした一時的な対応で最初のうちは対処しますが、
次第に抗生剤の効果が現れ、
軽度であれば、4日から1週間程度で嘔吐、頭痛、発熱の症状は共に緩和されてきます。
5日から10日目には食事も取れるようになり、
熱も微熱程度まで回復し、
点滴が抗生剤だけになり1日一回から2回程度に減ります。
その後、
食事が順調に出来、
熱も平熱近くまで下がり、
頭痛が無くなったら退院ということになりますが、
その前にもう一度髄液検査をして、
結果が良ければ退院許可が下りるということになります。
ただ、この時まだ検査結果が完全ではない場合が多く、
完全によくなるまでには1ヶ月~2ヶ月くらいはかかります。
完全ではないというのは検査結果上の数字が平均よりも高めということであり、
退院しても日常生活には支障はないでしょう
という判断の上での退院となりますので、
退院後いきなりハードに体を動かすのは出来るだけ控えた方が無難でしょう。
でも子供の場合、そうもいかないことも多く、
入院期間が大分長くなってしまうこともあります。(自分もある程度の時間療養の為、病院にいました)
「何故まだ入院しなくてはいけないのだろう?」
と不思議に思うくらい元気な状態でいることもあるかもしれませんが、
完治するまで入院したほうがいいとお医者さんが判断した場合、
表面上は元気に見えたとしても、
再び頭痛などで苦しまない為にも安静期間は長めにとった方がいいかと思います。
新生児や幼児などの場合は特に、
後々後遺症が残ったり、酷くなったりしないように、
きちんと医師の指示に従ったほうがいいです。
髄膜炎って何?へは下記クリック
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